こんにちは!アイカーマガジン編集部です!
エスティマは29年の販売期間を経て、2020年に販売終了。しかしトヨタを代表する、スタイリッシュな高級ミニバンの先駆者的存在です。
なかでも3代目エスティマ(50系)は、2006年1月から2020年3月まで販売されていたエスティマの最後のモデルです。
3代目エスティマ(50系)ではエクステリアをさらに進化させ、開放的で機能的なインテリアに性能もアップさせました。
本記事では、トヨタ・3代目エスティマ(50系)をグレード別に深掘りし、解説していきたいと思います。
3代目エスティマ(50系)について
3代目エスティマ(50系)は2006年から2019年まで販売されており詳細は以下の通りです。
- 3代目エスティマ(50系)前期モデル販売時期:2006年1月~2012年5月
- 3代目エスティマ(50系)中期モデル販売時期:2012年5月~2016年6月
- 3代目エスティマ(50系)後期モデル販売時期:2016年6月~2019年10月
以下からは、3代目エスティマ(50系)後期モデルの燃費や中古車価格等をご紹介します。
ガソリン車
※中古車相場情報は2024年3月現在時点の「グーネット」を参考にしています。
グレード名 | 駆動方式 | 乗員 | 総排気量 | 燃費(JC08モード) | 中古車相場価格 |
AERAS PREMIUM-G | 2WD | 7人 | 2.362L | 10.8~11.4km/L | 235万~292万円 |
4WD | 237万~297万円 | ||||
AERAS SMART | 2WD | 224万~282万円 | |||
4WD | 230万~288万円 | ||||
AERAS PREMIUM | 2WD | 10.8~11.6km/L | 222万~280万円 | ||
4WD | 228万~287万円 | ||||
AERAS | 2WD | 7人/8人 | 192万~270万円 | ||
4WD | 197万~275万円 |
参考URL:http://cdn.toyota-catalog.jp/catalog/pdf/estima-1/estima-1_201606.pdf
ハイブリッド車
※中古車相場情報は2024年3月現在時点の「グーネット」を参考にしています。
グレード名 | 駆動方式 | 乗員 | 総排気量 | 燃費(市街地モード) | 中古車相場価格 |
AERAS PREMIUM-G | 2WD | 7人 | 2.362L | 17.0~18.0km/L | 280万~370万円 |
4WD | |||||
AERAS SMART | 2WD | 278万~360万円 | |||
4WD | |||||
AERAS PREMIUM | 2WD | 270万~350万円 | |||
4WD | |||||
AERAS | 2WD | 7人/8人 | 245万~333万円 | ||
4WD |
参考URL:http://cdn.toyota-catalog.jp/catalog/pdf/estima-1/estima-1_201606.pdf
どのグレードにも2WDと4WDが設定されており、アエラスのみが7人または8人乗りが選択できます(サイドリフトアップシート装着車は7人乗りのみ)。
また2.4Lガソリンと、2.4Lハイブリッドが採用されています。
ハイブリッド車ではE-Four(電気式4WDシステム)用リヤモーターが採用されており、独立したリヤモーターで後輪を駆動させることにより滑りやすい路面や走行安定性を高めます。
中古車相場が一番低価格なのはガソリン車「アエラス」の2WD、高額なのはハイブリッド車の「アエラスプレミアム-G」となります。差額はおよそ178万円となります。
3代目エスティマ(50系)は多彩なオプションがあるのでオプションの有無や、車両の状態などで中古車価格に差が出ます。
低いグレードでも高額であったり、上級グレードでも低価格で購入できることもあるため「グレードが高いから購入できない」と決めつけず、まずは調べてみることが大切です。
各グレードの特徴
3代目エスティマ(50系)には主に4種類のグレードがあります。
ベースグレードの「アエラス」、中間グレードのデザイン性と機能性が高められた「アエラスプレミアム」、同じく中間グレードの「アエラススマート」、最上級グレードの「アエラスプレミアム-G」です。
ベースグレードの「アエラス」
アエラスはベースグレードですが、3代目エスティマ(50系)の中で唯一8人乗りが選べるモデルです。
7人乗りは2列目の中央に空間があるため、3列目に行けるような作りになっています。また、8人乗りは2列目が3人席になっており、3列目への出入りは2列目を倒してドアから入る仕組みです。
内装のデザインが異なるため、乗員数を気にしない場合でも、どちらの方が使い心地がよいか確認するのがベストでしょう。
アエラスは、95Vスチールラジアルタイヤを装備しており、ヘッドランプはLEDクリアランスランプを内蔵したBi-BeamのLEDヘッドランプを採用しています。
インテリアは本革巻きのステアリングとシフトノブに、シートはブラックのファブリックで落ち着いた雰囲気となっています。
中間グレードの「アエラスプレミアム」
アエラスプレミアムはアエラスとは違い、アウトサイドドアハンドルなどがメッキになっていたり、パフォーマンスダンパーが採用されています。また、ボディの微振動を吸収することで、より滑らかなハンドリングが可能となりました。
ガソリン車のアエラスと異なる点としては、ドライバーシートが電動で調節できるようになっています。
シートの素材はトリコットと合成皮革を組み合わせており、アエラスと比較するとより高級感のある雰囲気を感じられます。
インテリアが大きく異なる「アエラススマート」
アエラススマートの特徴はインテリアです。
アエラススマート以外はシートがブラックなど濃い色ですが、アエラススマートではベージュかホワイトの2色から選べます。非常に明るい色合いのため、気分も高まるでしょう。
異なるのは見た目だけではありません。シート素材は昇温降温抑制機能付きの合成皮革が採用されており、夏は熱くなりにくく冬は冷えにくいという嬉しい機能が付いています。
フロントシートはホワイトを選ぶとインストルメントパネルもホワイトになります。
最上級グレードの「アエラスプレミアム-G」
アエラスプレミアム-Gの特徴はなんといっても贅を尽くしたインテリアです。
アエラスプレミアム-Gにしかない装備として、キルティング加工が施された人工ヌバック調素材のブランノープと合成皮革のコンビシート、木目調加飾が施されているシフトレバー、ノブ、フロントドアアームレスト、ステアリングホイールなどが挙げられます。
シートはブラックとバーガンディの2色から選べます。
高級感がありながらスポーティーさも兼ね備えており、男女問わず見惚れるデザインとなっているでしょう。
ガソリン車とハイブリッド車で異なるポイント
3代目エスティマ(50系)のガソリン車とハイブリッド車では、アクセント程度に異なる部分があります。
エクステリアでは、フロントエンブレムとリヤエンブレムがガソリン車はシンプルなシルバー、ハイブリッド車はブルーがかっておりクールな印象になっています。
また、ハイブリッド車にはHVシンボルマークが付いているため、ガソリン車と見分けることができます。
さらに、ハイブリッド車のアエラスプレミアムとアエラスにはフロントドアにスーパーUVカット・撥水機能付グリーンガラスが採用されていますが、ガソリン車のアエラスはUVカット・ 撥水機能付グリーンガラスとなっており、スーパーUVカットではありません。
他にも、ドライバーシートがハイブリッド車ではすべてのグレードで電動で調節できますが、ガソリン車ではアエラスとアエラススマートは手動となっています。
ハイブリッド車 | ガソリン車 | |
エンブレム(フロント・リヤ) | シルバー | ブルーがかっている |
フロントドア |
スーパーUVカット 撥水機能付グリーンガラス |
UVカット 撥水機能付グリーンガラス |
ドライバーシート | 電動で調節 | アエラスとアエラススマートは手動 |
※プッシュスタートもガソリン車は黒ですが、ハイブリッドモデルは青色です。
サイズ
3代目エスティマ(50系)は全長と全幅は全てのグレードで同じですが、全高のみガソリン車とハイブリッド車で若干異なる場合があります。
グレード別のサイズは以下の表の通りです。
ガソリン車のボディサイズ
グレード | 全長 | 全幅 | 全高 |
AERAS PREMIUM-G | 4,820mm | 1,810mm |
1,730mm 〜1,760mm |
AERAS SMART | |||
AERAS PREMIUM | |||
AERAS | |||
ハイブリッド車のボディサイズ
グレード | 全長 | 全幅 | 全高 |
AERAS PREMIUM-G | 4,820mm | 1,810mm | 1,760mm |
AERAS SMART | |||
AERAS PREMIUM | |||
AERAS | |||
ガソリン車の全高は17インチタイヤ、16インチタイヤを装着した場合は1,730mm、16インチタイヤを装着した場合は1,745mmとなります。
全高のみの違いであり、またホイールベースは全グレードグレードが2,950mmで同じなので、グレードによって取り回しの違いが出ることはありません。
室内サイズ
室内サイズはどのグレードも同じです。
グレード | 全長 | 全幅 | 全高 |
AERAS PREMIUM-G | 3,010mm | 1,580mm |
1,255mm 〜1,250mm |
AERAS SMART | |||
AERAS PREMIUM | |||
AERAS | |||
全高はハイブリッド車のサイドリフトアップ シートが装着されていないアエラスプレミアムとアエラス、ガソリン車のアエラスプレミアムとアエラスは大型ムーンルーフをオプションで付けた場合は1,250mmとなります。それ以外は1,255mmです。
荷室サイズ
エスティマの荷室サイズに期待している方も多いのではないでしょうか。
3代目エスティマ(50系)は、3列目を床下に格納することができます。
これだけでも荷物を多く積むことができます。
シートアレンジもさまざまありますが、2列目と3列目をフラットにした状態で厚めのマットなどを敷くことで車中泊も快適となるでしょう。
最小回転半径
3代目エスティマ(50系)の最小回転半径はガソリン車が5.9m、ハイブリッド車が5.7mとガソリン車の方が0.2m大きいです。
ただ運転が不安という理由だけで最小回転半径が小さなハイブリッド車を選ぶほどではないので、気にしすぎる必要はないでしょう。
目的別のおすすめグレードをご紹介
ここまで、グレードごとの特徴、エクステリアやインテリアなどさまざまな観点から3代目エスティマ(50系)をご紹介しました。
「違いがあるのは理解できたけど、実際自分にはどのグレードが合うのかわからない」と悩まれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
以下ではそのような方に向けて、目的別におすすめのグレード等を紹介していきます。
燃費と機能を求めるなら「ハイブリッド車」
エスティマはハイブリッド車の方が約6.2〜6.5km/L燃費が良いです。
燃費が良いのは当然ですが、3代目エスティマ(50系)の場合は、ハイブリッド車だけに備えられている機能がいくつかあります。
上記のガソリン車とハイブリッド車で異なるポイントで説明したもの以外では、アイドリングストップ装置、アエラスプレミアム-Gのみ電動のサードシートの6:4分割・床下格納機能付シート(ガソリン車に備え付けるなら税込86,400円のオプション)などが挙げられます。
ガソリン車とハイブリッド車だと燃費や静粛性、税金や走行性に目を向けがちですが3代目エスティマ(50系)ではそれ以外の機能面も確認するようにしましょう。
一番低価格なら「ガソリンエンジンの2WD アエラス」
ガソリン車で2WDのベースグレードであるアエラスが一番低価格で購入できます。
ベースグレードとはいえ、ステアリングホイールとシフトノブが本革巻きや、2列目がリラックスキャプテンシートでオットマンが採用されていたり、パワースライドドアなど十分な設備が備わっています。
またベースグレードも最上級グレードも安全システムに変わりはありません。プリクラッシュセーフティシステム・レーンディパーチャーアラート・オートマチックハイビームのトヨタでもお馴染みの安全機能であるToyota Safety Sense Cはアエラスにも付いています。
緊急ブレーキシグナルや坂道での発進をサポートしてくれるヒルスタートアシストコントロールなど予防安全を意識した機能も充実しています。
また、8人乗りなのはアエラスのみのため、人を多く乗せたい方にもアエラスが向いているでしょう。
明るいインテリアでかわいらしさも求めるなら「アエラススマート」
明るさの中にも落ち着きのある色合いのインテリアは大人の女性にも人気です。
雨の日や冬でも明るい気持ちで運転を楽しめそうです。
ベースグレードからより設備を充実させるなら「アエラスプレミアム」
ベースグレードから装備を充実させたのがアエラスプレミアムです。
電動シートなどが挙げられます。ベースグレード以上、最上級グレード以下のご予算を検討されている方におすすめです。
贅沢な一台を求めるなら「アエラスプレミアム-Gのハイブリッド車」
ご予算をかけられるなら最上級グレードのアエラスプレミアム-Gがおすすめです。
シートは肌ざわりの良い、ヌバック調のファブリックシートを採用しています。
また、運転席と助手席では快適温熱シート(シートヒーター)となっており、自分で設定することで座席を好みの温かさに調節できます。
さらに運転席右側のエアコンと助手席頭上にある吹き出し口からは、肌や髪にやさしい水に包まれた弱酸性のナノイーが放出され、室内の空気環境を上質に保ちます。
そんな最高級なアエラスプレミアム-Gの中でも、とくにハイブリッド車は静粛性が高く滑らかな走りで、よりラグジュアリーなドライブが楽しめるでしょう。
まとめ
3代目エスティマ(50系)は、優雅で快適な運転を楽しめる車種です。
各グレードの特徴を簡単にまとめると以下の通りです。
- 低価格帯を狙うなら「アエラス」
- 設備にこだわるなら「アエラスプレミアム」
- 明るいインテリアの「アエラススマート」
- 上質な一台を求めるなら「アエラスプレミアム-G」
グレードの特徴を知っておくと、よりご自身の生活や志向にマッチした3代目エスティマ(50系)が選択できるでしょう。
是非本記事を参考に購入をご検討ください。