こんにちは!アイカーマガジン編集部です!
トヨタを代表する高級ミニバンである「アルファード」は、2023年6月にモデルチェンジが行われ、4代目となりました。
これまで幅広いニーズに応えるべく、さまざまなグレードを用意していたアルファードですが、新型ではグレードの設定を洗練し、シンプルなものとなっています。
選びやすいグレード設定となったともいえますが、新型でのグレードの違いはどうなっているのでしょうか。
本記事では、以下の40系新型アルファードのグレードについて解説していきます。
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40系アルファードのグレードについて
グレード名 |
Executive Lounge |
Z |
G(サイドリフトアップチルトシート装着車) |
動力源 |
ハイブリッドモデル |
ハイブリッドモデル/ガソリンモデル |
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駆動輪 |
2WDと4WDの選択が可能 |
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定員数 |
7名 |
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サイズ |
全長4,995mm |
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全幅1,850mm |
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全高1,935mm(19インチを装着した場合は1,945mm) |
全高1,935mm |
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エクステリア |
サイドマッドガードにメッキモール付き |
サイドマッドガードがボディと同色 |
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左右独立ムーンルーフ(電動シェード)が標準装備 |
– |
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225/65R17タイヤ |
225/60R18タイヤ |
225/65R17タイヤ |
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アルミホイール(スパッタリング塗装)※メーカーオプションで19インチタイヤの設定も可能 |
アルミホイール(スーパークロームメタリック塗装) |
アルミホイール(シルバーメタリック塗装) |
グレード名 |
Executive Lounge |
Z |
G(サイドリフトアップチルトシート装着車) |
インテリア |
本革巻きの3本スポークステアリングホイール |
本革巻きの3本スポークステアリングホイール(DARK BROWN/木目調) |
本革巻きの3本スポークステアリングホイール |
インストルメンタルパネルにUZURAMOKUを採用 |
合成革巻きのインストルメントパネル |
– |
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シート |
エグゼクティブラウンジシート(表皮はプレミアムナッパ本革シート) |
セカンドシートにエグゼクティブパワーシート(表皮は合成皮革) |
セカンドシート ・右側:リラックスキャプテンシート ・左側:サイドリフトアップチルトシート(表皮はファブリック+合成皮革) |
ウインドウ |
UVカット&IRカット機能付ウインドシールドガラス |
UVカットウインドシールドガラス |
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UVカット機能付プライバシーガラス |
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遮音性 |
– |
– |
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ライト等 |
3眼 LED ヘッドランプ(ハイ・ロービーム / オートレベリング機能付) |
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LED クリアランスランプ(デイタイムランニングランプ機能付) |
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デジタルインナーミラー |
自動防眩インナーミラー |
防眩インナーミラー |
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安全装置 |
Toyota Safety Senseを標準装備(緊急時操舵支援付) |
Toyota Safety Senseを標準装備(緊急時操舵支援なし) |
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アクセサリー |
アクセサリーコンセント(AC100V・1500W/非常時給電システム付) |
アクセサリーコンセント(AC100V・1500W/非常時給電システム付)※ハイブリッドモデル |
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アクセサリーコンセント(AC100V・100W/センターコンソール後部1個)※ガソリンモデル |
40系アルファードのグレード設定
40系アルファードのグレードは以下の3つです。
- 基本グレードとなる「Z」
- 上位グレードの「エグゼクティブラウンジ」
- サイドリフトアップチルトシート装着車となる「G」
すべてのグレードが7人乗りであり、2WDと4WDが選べるという点は共通です。
価格帯は「Z」が540万円〜642万円(税込み)、「エグゼクティブラウンジ」では850万円〜872万円(税込み)、「G」は472万円〜564万8千円(税抜)です。
以降で詳しく違いについて解説していきます。
「G」については、その他のグレードとニーズが異なり相違点が多いため、後半にまとめて記載しております。
動力源について
ハイブリッドモデルとガソリンモデルが選べるのは「Z」だけ
40系アルファードでは、基本グレードの「Z」と上位グレードの「エグゼクティブラウンジ」の両方でハイブリッドモデルを選ぶことができます。
しかし、ガソリンモデルは「Z」にのみ設定がされています。
ハイブリッドモデルは燃費に優れてはいますが、販売価格がガソリンモデルに比べておおよそ80万円ほど高くなっており、どちらがお得かは走行距離が関係してきます。そのため、事前にシミュレーションをしてみましょう。
それぞれの燃費は以下のとおりです。
- ガソリンモデル:10.6km/L
- ハイブリッドモデル:17.7km/L
ガソリン価格を165円/Lと仮定すると、車両価格差の80万円分のガソリンを使うには、ざっと12万km以上必要なことが計算できます。年間走行距離が1万キロにも満たない方にとっては、「Z」のガソリンモデルを検討して損はないでしょう。
一方、ハイブリッド車には燃費の良さ以外にも、静粛性や加速の良さといったメリットがあります。走行距離にかかわらず、「高級ミニバン」としての落ち着いた空間やゆとりのある走りを手にしたい方は、ハイブリッドを検討しても良いでしょう。
サイズについて
「Z」も「エグゼクティブラウンジ」も基本的にサイズは同じ
40系アルファードでは、グレードによる車両サイズの違いは基本的にはありません。
「Z」も「エグゼクティブラウンジ」も、車両サイズは全長4,995mm×全幅1,850mm×全高1,935mmです。
ただし、「エグゼクティブラウンジ」では19インチのタイヤをオプションで選ぶことが可能で、その場合には全高が1,945mmとなります。
エクステリア・足回りについて
「エグゼクティブラウンジ」にはメッキモールやムーンルーフが標準装備
「Z」と「エグゼクティブラウンジ」のエクステリアの違いは、サイドマッドガードが「Z」の場合にはボディと同色であり、「エグゼクティブラウンジ」ではメッキモールがついています。
また、「エグゼクティブラウンジ」には左右独立ムーンルーフ(電動シェード)が装備されています。
電動シェードはワンタッチでオート開閉が可能で、音声認識操作や前席からの一括操作も行うことができます。
なお、このムーンルーフは、「Z」でもメーカーオプションで設定することが可能です。
「Z」は18インチが標準装備
「Z」には225/60R18タイヤとスーパークロームメタリック塗装がされたアルミホイールが標準装備されています。
メーカーオプションで225/65R17タイヤとシルバーメタリック塗装のアルミホイールに変更することも可能です。その際のオプション価格は5万円の値引き(税抜き)となります。
タイヤのインチ数は、見た目には数値の大きい方がスタイリッシュに見えますが、乗り心地は数値の小さい方が有利になります。後部座席に人を載せることが多い方は、17インチを検討されても良いでしょう。
「エグゼクティブラウンジ」は17インチが標準、オプションで19インチも選択可能
「エグゼクティブラウンジ」には225/65R17タイヤとスパッタリング塗装がされたアルミホイールが標準装備となります。
メーカーオプションで225/55R19タイヤと切削光輝&ブラック塗装が施されたアルミホイールを選択することも可能です。オプション料金は税抜きで30,000円です。
スタイリッシュさを演出したい方は19インチが良いでしょう。ただ、乗り心地では17インチの方に軍配が上がるため、使用用途とオプション価格を考えて選択することをおすすめします。
また、「エグゼクティブラウンジ」には静穏性を高める「周波数感応型ショックアブソーバー」が標準で装備されます。
インテリアについて
「エグゼクティブラウンジ」には「UZURAMOKU」を採用
「Z」のインテリアには、本革巻きの3本スポークステアリングホイール(DARK BROWN/木目調)と合成革巻きのインストルメントパネルが施されています。
対して、「エグゼクティブラウンジ」には、ステアリングホイールやインストルメンタルパネルに「UZURAMOKU」を採用しています。
この「UZURAMOKU」は、屋久杉のうずら杢をモチーフとしており、羽が大きくなびくように変化する木目で、優雅な空間を演出してくれます。
どちらもゆったりとした木目調なので、インテリアと調和した落ち着きのある空間となっています。
また、内装色については、「Z」はブラック、「エグゼクティブラウンジ」はブラックとニュートラルベージュを選択できます。
シート
「Z」は「エグゼクティブパワーシート」
シートについては、「Z」ではセカンドシートにエグゼクティブパワーシートを採用しています。
表皮は合成皮革で、パワーオットマンや快適温熱シート+ベンチレーションシート、大型アームレスト(カップホルダー各席 1 個+ポケット付)が装備されています。
「エグゼクティブラウンジ」は「エグゼクティブラウンジシート」
対して、「エグゼクティブラウンジ」ではエグゼクティブラウンジシートが採用されています。表皮はプレミアムナッパ本革シートとなり、パワーオットマンに伸縮機能が追加されています。
さらに、回転格納式テーブル(防汚処理付バニティミラー付)が各席に1個、快適温熱シート(オットマン&アームレストヒーター付)&ベンチレーションシートも装備されます。
ウインドウについて
「エグゼクティブラウンジ」では遮音性を強化している
「Z」と「エグゼクティブラウンジ」の両グレードで、UVカット&IRカット機能付ウインドシールドガラス(グリーン合わせ・高遮音性ガラス)やUVカット機能付プライバシーガラス(スライドドアとリヤクォーター・バックドア)が備わっています。
また、「エグゼクティブラウンジ」には高遮音性ガラスを採用して、車内でよりくつろぎやすくなっています。
さらに、搭乗者が不快に感じる「こもり音」を打ち消す「アクティブノイズコントロール」も搭載し、静寂性を高めています。
また、「エグゼクティブラウンジ」では「後席用パワーサンシェード」が標準装備となっています。
パワーサンシェードは「遮光しつつ景色も楽しめる」をテーマにした自動でシェードが降下する機能です。
「Z」ではメーカーオプションとなっています。
イメージはこちらからでもご覧いただけます👉:後席用パワーサンシェード解説
ライト・視界関係について
「Z」も「エグゼクティブラウンジ」も3眼 LED ヘッドランプを採用
40系アルファードでは両グレードともに、3眼 LED ヘッドランプ(ハイ・ロービーム / オートレベリング機能付)+LED クリアランスランプ(デイタイムランニングランプ機能付)を搭載しています。
また、両グレード共通でLEDリアフォグランプがメーカーオプションとなっていますが、寒冷地仕様車を選択した場合には標準装備されます。
「エグゼクティブラウンジ」ではデジタルインナーミラーが標準装備
視界関係でグレードの違いがあるのが、インナーミラーです。
「Z」では自動防眩インナーミラーとなり、「エグゼクティブラウンジ」ではデジタルインナーミラーとなります。
「エグゼクティブラウンジ」で自動防眩インナーミラーを選択することもでき、その場合には4万円(税抜き)の値下げとなります。
安全装置について
「Z」は基本的なToyota Safety Senseを標準装備
40系アルファードでは、両グレードともにトヨタの予防安全技術である「Toyota Safety Sense」が標準装備されています。
具体的には、プリクラッシュセーフティやレーントレーシングアシスト、レーダークルーズコントロールなどといった装備です。
さらに「エグゼクティブラウンジ」では「緊急時操舵支援」も追加される
上位グレードの「エグゼクティブラウンジ」では、さらに緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)が標準で装備されます。
これは、歩行者や自転車運転者などと衝突する可能性が高く、自車線内に回避するための十分なスペースがある条件で作動する安全システムであり、車両が自動で弱いブレーキをかけながら操舵を行い、車線内での衝突回避を支援するというものです。
「Z」でもメーカーオプションで装備が可能です。
ナビ・アクセサリーについて
「エグゼクティブラウンジ」はさらに充実した装備
ナビ・オーディオでは、グレードによる違いが比較的大きく現れます。
「エグゼクティブラウンジ」グレードには「Z」にはない「14インチリヤシートエンターテインメントシステム」と「HDMI入力端子」が標準で装備されます。
「Z」では、ディーラーオプションで後席ディスプレイの設置が可能です。
スピーカーも「Z」では10スピーカーが設置されているのに対し、「エグゼクティブラウンジ」ではJBLプレミアムリアルサウンドシステムの15スピーカーが設置され、より臨場感のあるエンターテインメントを楽しむことができます。
その他、「エグゼクティブラウンジ」にはアクセサリーコンセント(AC100V・1500W/非常時給電システム付)が搭載されるなど、アクセサリーが充実しています。(「Z」のハイブリッドモデルにも標準装備)
サイドリフトアップチルトシート装着車の「G」
40系アルファードにはサイドリフトアップチルトシート装着車である「G」が存在します。
サイドリフトアップチルトシートとは、電動でシートが回転して車外へスライドダウン&伸縮して立ち上がりや着座をサポートするシートです。足腰の弱い方を対象とした福祉(介護)車両といえばイメージがしやすいと思います。
車両サイズや定員数、2WDと4WDが選べる部分は他のグレードと同じ仕様となっています。また、「Z」と同様にハイブリッドモデルとガソリンモデルが用意されています。
セカンドシートの左側シートがサイドリフトアップチルトシートになっている
最大の特徴であるのが、左側のセカンドシートがサイドリフトアップチルトシートとなっている点です。
標準装備のワイヤレスリモコンを使って、乗り降りをスムーズにサポートします。
タイヤは17インチ
タイヤは225/65R17となっており、「エグゼクティブラウンジ」同様に搭乗者の乗り心地を優先したタイヤを装備しています。
その他の装備は「Z」に近いが、細かい点が異なる
タイヤ以外は部分では、「G」は基本的には「Z」と近いものとなっていますが、サイドリフトアップチルトシート仕様車として細かい部分が異なります。
例えば、シートは「G」専用のものが使用されていたり、車いす用固定装置が備わっていたりします。
サイドリフトアップチルトシートを搭載しながらも、アルファードらしい優雅な乗り心地やデザインがしっかりと備わったグレードといえるでしょう。
全てのグレードでスペアタイヤが選べる
これは「Z」と「エグゼクティブラウンジ」の両方に設定されているので、比較というわけではありませんが、両グレードでスペアタイヤが選べる仕様となっています。
パンク位置や程度によってはパンク修理キットでは修復できないことがあります。修理が可能だったとしても、タイヤ修理キットを使うとホイール内が接着剤だらけとなり、ホイールの洗浄などで追加の費用が掛かってしまいます。
海外向けのニーズからも、リセールバリューとしてもスペアタイヤがある方が有利だという見方もありますので、検討してみてもよいでしょう。ただし、スペアタイヤを選択するとユニバーサルステップは同時選択ができないのでご注意ください。
まとめ
日本を代表する高級ミニバンであるアルファードは、2023年6月にモデルチェンジを経て、その豪華さや乗り心地がさらに磨かれました。
グレードとしては、基本グレードとなる「Z」と上位グレードである「エグゼクティブラウンジ」の2つというシンプルな構成です。両方のグレードで2WDと4WDを選択できますが、ガソリンモデルを選べるのは「Z」のみです。
内装やムーンルーフといった、上質さの演出はもちろんながら、周波数感応型ショックアブソーバーやアクティブノイズコントロールを装備して静穏性を高めた「エグゼクティブラウンジ」と、アルファードに相応しい装備や優雅さを揃えながらも価格を抑えた「Z」。
本記事を参考に、納得のいくモデルを選んでください。