こんにちは!アイカーマガジン編集部です!
2022年のフルモデルチェンジ以降、家族層から絶大な支持を集めている6代目セレナ(C28型)。先進の安全装備「プロパイロット」や、酔いにくい乗り心地など、ファミリーカーとしての完成度は非常に高いモデルです。
しかし、購入検討時に最も気になるのは「実際に所有した後のコスト」ではないでしょうか。車両本体価格だけでなく、毎年の税金、ガソリン代、車検費用など、維持費の全体像を把握しておくことは、家計を守る上で非常に重要です。
本記事では、ガソリン車とe-POWER車の両方について、リアルな数字に基づいた維持費をシミュレーションします。
最適なセレナを選ぶための判断材料としてお役立てください。
グレード構成と基本スペック

まずは、維持費算出のベースとなるグレード展開と、燃費や排気量などの基本スペックを確認します。6代目セレナは、従来のガソリン車に加え、発電用エンジンを搭載した「e-POWER」の2本柱で構成されています。
グレード紹介
セレナのグレードは多岐にわたりますが、大きく分けると「標準ボディ」と、エアロパーツを装備した人気グレード「ハイウェイスター」、そして最上級の「ルキシオン」に分類されます。
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パワートレイン
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グレード名 | 特徴 | 駆動方式 |
| ガソリン | X | 基本装備のエントリーモデル | 2WD/4WD |
| XV | 快適装備が充実した標準グレード | 2WD/4WD | |
| ハイウェイスターV | 専用エアロ装備の人気No.1グレード | 2WD/4WD | |
| e-POWER | e-POWER X | e-POWERのエントリーモデル | 2WD |
| e-POWER XV | 実用性と価格のバランスが良い | 2WD | |
| e-POWER ハイウェイスターV | スタイリッシュな外観と経済性を両立 | 2WD/4WD | |
| e-POWER LUXION | プロパイロット2.0標準装備の最上級 | 2WD | |
| カスタム | AUTECH | 上質感あふれるカスタムモデル | 2WD/4WD |
燃費・排気量・重量スペック
維持費に直結するカタログ数値は以下の通りです。
特に注目すべきは、e-POWER車の排気量が1.4Lである点です。これにより自動車税の区分が変わります。
| 項目 | ガソリン車 (2WD) | e-POWER車 (2WD) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 燃費 (WLTCモード) | 13.0 ~ 13.4 km/L | 18.4 ~ 20.6 km/L | グレードにより微差あり |
| 総排気量 | 1.997 L (約2.0L) | 1.433 L (約1.4L) | e-POWERは発電専用エンジン |
| 車両重量 | 1,670 ~ 1,690 kg | 1,790 ~ 1,850 kg | e-POWERの方が重い |
| 使用燃料 | レギュラー | レギュラー |
パワートレインの違いと特徴

維持費を比較する前に、それぞれの走りの特徴を理解しておきましょう。コストだけで選ぶのではなく、使用シーンに合っているかが満足度を左右します。
ガソリン車(2.0Lエンジン)
伝統的な2.0L直列4気筒エンジンを搭載しています。アクセル操作に対して自然な加速感が得られるのが特徴です。
e-POWERに比べて車両本体価格が安い設定になっており、週末しか車に乗らないユーザーや、初期費用を抑えたい層にとっては非常にコストパフォーマンスが高い選択肢です。
e-POWER(1.4Lエンジン+モーター)
1.4Lのエンジンは発電のみに使用し、走行は100%モーターで行います。電気自動車のような滑らかで力強い加速と、圧倒的な静粛性が魅力です。
特に第2世代e-POWERとなったC28型では、エンジンの作動頻度を制御する技術が進化しており、早朝や深夜の住宅街でも静かに走行できます。
ストップ&ゴーの多い市街地走行が多いユーザーに適しています。
走行距離別ガソリン代シミュレーション
ここでは、ガソリン価格を150円/Lと仮定し、月間走行距離ごとに年間のガソリン代を試算します。
実燃費は走行環境によりますが、ここではカタログ燃費(WLTCモード)を基準に、ガソリン車は「13.0km/L」、e-POWER車は「19.3km/L(ハイウェイスターV)」として計算します。
シミュレーション条件
シミュレーション条件は以下の通りです。
・ガソリン単価:150円/L
・ガソリン車燃費:13.0 km/L
・e-POWER車燃費:19.3 km/L
| 月間走行距離 | 年間走行距離 | ガソリン車 (年額) | e-POWER車 (年額) | 差額 (メリット) |
|---|---|---|---|---|
| 1,000 km | 12,000 km | 138,461円 | 93,264円 | 45,197円 |
| 2,000 km | 24,000 km | 276,923円 | 186,528円 | 90,395円 |
月間1,000km(年間1.2万km)走行する場合、e-POWERを選ぶことで年間約4.5万円の燃料費削減になります。
車両本体価格の差(約40万円程度)をガソリン代だけで回収するには、年間1.2万kmペースだと約9年かかる計算です。
「元を取る」ことだけを考えるとハードルが高いですが、リセールバリューや快適性を加味して判断する必要があります。逆に言えば、月500km程度しか乗らないのであれば、ガソリン車の方がトータルコストは安くなる可能性が高いでしょう。
税金関係のコスト

税金関係のコストは、車を所有しているだけで発生する固定費です。排気量の違いが維持費に関係します。
自動車税(種別割)
毎年4月1日時点の所有者に課税されます。
- ガソリン車(2.0L):36,000円/年
- 排気量1.5L超~2.0L以下の区分
- e-POWER車(1.4L):30,500円/年
- 排気量1.0L超~1.5L以下の区分
e-POWER車はエンジン排気量が1.5L以下に収まっているため、ガソリン車と比較して年間5,500円安くなります。
10年乗れば55,000円の差となるため、地味ながら無視できないポイントです。
任意保険(自動車保険)の目安

任意保険料は、ドライバーの年齢、等級、免許証の色、補償内容によって大きく変動しますが、ファミリーカーとしての平均的なモデルケースで算出してみます。
- 条件想定:35歳以上、ゴールド免許、20等級、車両保険あり(一般条件)、対人対物無制限
- 年間目安:50,000円 ~ 70,000円
セレナは安全装備(プロパイロットや衝突被害軽減ブレーキ)が充実しているため、ASV割引(自動ブレーキ割引)などが適用されるケースが多く、ミニバンの中では比較的保険料が抑えられる傾向にあります。
ただし、車両保険の金額設定(車両価格が高いe-POWERルキシオンなど)によっては、保険料が上がる可能性があります。ネット型保険などを活用して比較検討することをおすすめします。
車検費用の内訳と相場

新車購入から3年後、以降2年ごとにやってくる車検。まとまった出費となるため、あらかじめ積み立てておくと安心です。C28セレナの車検費用のおおまかな内訳は以下の通りです。
法定費用(どこで受けても変わらない費用)
- 自動車重量税:約20,000円 ~ 32,800円(2年分)
- エコカー減税の適用有無や車両重量(1.5t超~2.0t以下か、2.0t超か)によって異なります。e-POWERの一部グレードは重量が重くなりますが、エコカー減税の恩恵を受けられる場合があります。
- 自賠責保険料:17,650円(24ヶ月)
- 印紙代:約2,300円
法定費用合計目安:約40,000円 ~ 53,000円
車検基本料・整備費用(依頼先によって変動)
点検整備にかかる技術料や代行手数料です。
- ディーラー:40,000円 ~ 60,000円程度
安心感は高いですが、予備整備を含めることが多く高額になりがちです。
- カー用品店・車検専門店:15,000円 ~ 30,000円程度
必要最低限の整備に絞ることで安く抑えられます。
車検総額の目安
- ディーラー車検:約100,000円 ~ 130,000円
- 民間車検・用品店:約70,000円 ~ 90,000円
- 初回車検であれば交換部品も少ないため、比較的安く済む傾向があります。
メンテナンス・消耗品費

長く安全に乗るために必要なメンテナンス費用です。ミニバンは車体が大きくタイヤへの負荷も大きいため、タイヤ交換費用はあらかじめ意識しておく必要があります。
オイル交換
費用の目安
- オイル交換のみ:4,000円 ~ 6,000円 /回
- オイル + エレメント交換: 6,000円 ~ 8,500円 /回
頻度
- オイル:半年または5,000kmごと
- エレメント: オイル交換2回につき1回
e-POWER車であってもエンジンは搭載しているため、定期的なオイル交換は必須です。ガソリン車同様のサイクルで交換しましょう。カー用品店の会員サービスや、ディーラーのメンテナンスパック(「メンテプロパック」など)を利用すると、工賃込みでお得になるケースがあります。
タイヤ交換
- 費用目安:7,000円 ~ 17,000円 /本(工賃別)
- サイズ:205/65R16(標準的なグレードの場合)
セレナのような背の高いミニバンは、ふらつきを抑えるために「ミニバン専用タイヤ」を選ぶのが一般的です。
海外製の格安タイヤであれば1本7,000円程度から見つかりますが、国産メーカーのミニバン専用タイヤを選ぶと1本15,000円以上することもあります。
4本交換+工賃を含めると、60,000円~100,000円程度の出費を見込んでおく必要があります。
駐車場代

自宅に駐車スペースがない場合または、マンションやアパートなどの賃貸契約では、別途駐車場の契約が必要です。
- 地方・郊外:3,000円 ~ 10,000円 /月
- 都市部:10,000円 ~ 30,000円 /月(都心部はさらに高額)
セレナの全高は約1.8mあるため、機械式駐車場を利用する場合は高さ制限に注意してください。
「ハイルーフ対応」の区画でないと入庫できないケースが多々あります。
まとめ:C28セレナの年間維持費
ここまで算出した各項目を合計し、年間維持費の目安をまとめます。(※車検費用は2年分を半額にして1年分として計算、タイヤ代などは含まず)
【条件例:年間走行1万km、任意保険6万円、駐車場代1万円/月の場合】
| 項目 | ガソリン車(目安) | e-POWER車 (目安) |
|---|---|---|
| 自動車税 | 36,000円 | 30,500円 |
| ガソリン代 | 約115,000円 | 約78,000円 |
| 車検費用積立(1年分) | 約50,000円 | 約50,000円 |
| 任意保険 | 60,000円 | 60,000円 |
| メンテナンス(オイル等) | 10,000円 | 10,000円 |
| 駐車場代 | 120,000円 | 120,000円 |
| 合計 | 約391,000円 | 約347,500円 |
月額換算すると、およそ3万円〜3万3千円程度のランニングコストがかかる計算です。ここにローン返済額やタイヤ購入費などの臨時出費が加わります。
e-POWER車は毎年の固定費(税金)と変動費(ガソリン代)の両方でコストメリットがありますが、車両本体価格が高いため、トータルコストで逆転するには長い走行距離が必要です。
- 週末利用メイン、年間走行距離が少ない人 → ガソリン車が経済的
- 毎日通勤や送迎に使う、年間1万km以上走る人 → e-POWER車の恩恵が大きい
ご自身のライフスタイルと照らし合わせ、無理のないカーライフプランを立ててみてください。


