冬の安全運転に備える!14個のチェック項目

冬の安全運転に備える!14個のチェック項目

こんにちは!アイカーマガジン編集部です!

冬の到来に向けた車の準備といえば「タイヤ交換」を想像する方が多いのではないでしょうか。

確かに雪道を安全に走行するためにはスタッドレスタイヤへの交換が必須となりますが、実はそれ以外にも行うべきことはいくつかあります。

本記事では、冬でも安心で快適なカーライフを送るためのポイントをチェックリストとしてまとめました。

こちらの投稿時はまだ夏ですが、本格的な冬が訪れる前にぜひ愛車を確認してみてください。

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チェック箇所 チェック事項
スタッドレスタイヤ 溝の深さをチェック
経過年数をチェック
柔らかさをチェック
スペアタイヤもチェック
下回り 下回りの防錆塗装をチェック
バッテリー 弱っている予兆がないかチェック
テスターで電圧をチェック
バッテリー液の残量をチェック(開栓型の場合)
ウォッシャー液 残量をチェック
冷却水 残量をチェック
ワイパー 冬用ワイパーへの取り換えをチェック
ワイパーゴムの状態をチェック
備品 冬場にあると便利なアイテム
大雪で立ち往生することになった場合に備えて

スタッドレスタイヤのチェック

冬に向けた車の準備として最もイメージしやすいものが、スタッドレスタイヤへの交換です。雪道でスリップする原因は氷ではなく、その上にある水がタイヤの摩擦力を低下させることにあります。

そして、スタッドレスタイヤには水を掻き出すための「サイプ」と呼ばれる小さな溝が入っていたり、通常のタイヤよりも柔らかくして、雪道の凸凹をより掴めるようにしたりと工夫がされています。

あまり雪が降らない地域でも、地面が凍るとスリップしてしまう危険性がありますので、冬に氷点下となる地域にお住いの方であれば、スタッドレスタイヤへの交換は必須です。

スタッドレスタイヤの点検については「溝の深さ」と「経過年数」、そして可能であれば「柔らかさ」の3点をチェックしてください。

交換費用

交換費用は場所にもよりますが、ホイール付きのスタッドレスタイヤへ交換するだけなら大体1本500円〜2,000円程度で可能です。

もし夏タイヤのホイールを外してスタッドレスタイヤを組み込む場合は別途工賃が発生します。

溝の深さをチェック

スタッドレスタイヤは溝にある「プラットフォーム」まで摩耗すると、氷雪路性能が発揮できなくなります。

このプラットフォームは、タイヤが新品の状態の溝の深さの50%ほどの位置に設けられています。つまり、スタッドレスタイヤは新品の半分まで溝が減ると冬用タイヤとしては使えないということになります。

そのため、プラットフォームのギリギリ手前の状態でも交換することが推奨されます。あくまで目安とはなりますが、スタッドレスタイヤは3,000kmで1mm減少するといわれているので、そのことを念頭に確認すると良いでしょう。

なお、プラットフォームまで摩耗したスタッドレスタイヤは、冬用タイヤとしては使用できませんがノーマルタイヤとして使用することは可能です。

タイヤの経過年数をチェック

スタッドレスタイヤを冬用タイヤとして使用する場合は、3年〜5年が目安とされています。タイヤは使えば使うほど摩耗や傷が増えていくものです。タイヤの損傷が多いと、特に冬の路面では制動距離が伸びてしまい、危険です。

一見すると問題ないように思えても、5年を経過したスタッドレスタイヤは新品に交換しましょう。なお、未使用のタイヤであったとしても、製造されてから10年を経過したものは交換をおすすめします。

タイヤの製造時期はサイドウォールにある4桁の数字を見ることで確認できます。たとえば、上記の画像であれば「3523」と刻印されていれば、2023年の35週目に製造されたタイヤであるという意味になります。

タイヤの柔らかさをチェック

スタッドレスタイヤのゴムの硬さも氷雪路性能に影響します。可能であれば、硬度計を用いてスタッドレスタイヤの硬度を確認すると良いでしょう。

スタッドレスタイヤの硬度は、新品の場合でおおよそ40となっており、60までであれば氷雪路性能が期待できます。

タイヤはゴムからできており、硬化する原因は太陽による紫外線です。先ほど、スタッドレスタイヤの試用期間は3年〜5年と記載しましたが、夏場の保管で日光に当たる環境で保管されていた場合には硬化が進んでしまうため、これよりも短くなってしまいます。

硬度計はカー用品店でも購入できるため、可能であれば入手しておくと良いでしょう。

スペアタイヤの点検

スタッドレスタイヤではありませんが、車にスペアタイヤが積載されている場合には、これを機に空気圧などの点検をしておくようにしましょう。

いざというときに、空気圧不足で使えない、ということにならないよう定期的な点検をしておくと安心です。

下回りの防錆塗装をチェック

冬は路面凍結防止のため、凍結防止剤や融雪剤(主に塩化カルシウムや塩化カリウム)が道路に撒布されます。

車の下回りは鉄がメインで作られており、塩の一種である塩化カルシウムや塩化ナトリウムが走行中は常に下回りに付着します。そうなると下回りが錆びてしまい、最悪の場合は腐食して穴が空きます。

そのため、冬を迎える前に下回りの防錆コーティングを業者にしてもらうのが安心です。

バッテリーの状態をチェック

車のバッテリーは寒さに弱いため、こちらも冬になる前に確認しておきたい部分です。車種にもよりますが、一般的にバッテリーの寿命は2年〜3年とされているので、ある程度年数が経過している場合には交換をしておきましょう。

また、車のバッテリーには「開栓型のバッテリー」と「メンテナンスフリー」の2種類のバッテリーがありますが、開栓型については定期的なメンテナンスが必要です。最近では少なくなってきているタイプですが、一度確認をしておきましょう。

バッテリーの状態をチェックする項目は、

  • バッテリーが弱っている前兆がないか確認する
  • テスター(バッテリーチェッカー)でバッテリーをチェックする

というチェック方法があります。

また、バッテリーの種類によっては「バッテリー液を補充する」ことでバッテリーを長く使用することができるようになります。

バッテリーが弱っている前兆がないか確認する

日々の車の状態から、ある程度バッテリーの消耗具合を把握することが可能です。以下のような状況が起きていれば、バッテリー交換をする時期と推察できます。

  1. エンジンのかかりが悪い
  2. ヘッドライトの明かりが、走行時と停車時で違う
  3. パワーウインドウの開閉が遅くなった
  4. 液晶モニターから、電圧が低いことで警告がでる
  5. アイドリングストップの機能が使えない

テスター(バッテリーチェッカー)で電圧をチェックする

車のバッテリーはテスターで直接電圧を確認することが可能です。テスターはカー用品店や通販サイトで簡単に購入することができます。

テスターの中でも、比較的ポピュラーな「サーキットテスター」を用いた点検の大まかな流れを記載しておきます。実際に使用する際には、テスターに付属されている取扱説明書に沿って点検をおこなってください。

  1. 車のイグニッションはオフにした上で、サーキットテスターの電源をオンにする。
  2. スイッチを直流電圧に合わせる。
  3. V端子にテストリードの赤プラグ、COM端子には黒プラグを差し込む
  4. バッテリーのプラスとマイナスの端子を、サーキットテスターのリードにつなげる(プラス端子には赤色、マイナス端子には黒色をつなぐ)

これで表示された数値が、現在のバッテリーの電圧です。エンジンが停止した状態で12.5V〜12.8V、エンジン始動時だと13.5V〜14.5Vが正常値です。12.5Vを下回っている場合には、交換時期だと考えましょう。

開栓型のバッテリーはバッテリー液の残量をチェックする

開栓型のバッテリーは、バッテリーの上部に6つの栓がついているタイプのものです。

このタイプのバッテリーは、使用していくと中に充填されているバッテリー液が減少していくため、定期的に補充をしていく必要があります。

バッテリーの側面には「UPPER(上限)」と「LOWER(下限)」のラインが引かれているので、残量がその間にあることを確認してください。見にくい場合には反対側から懐中電灯などで照らすと確認しやすくなります。

LOWERを下回っていて補充する場合は、UPPERのラインを超えないように注意しながら注いでください。

ウォッシャー液のチェック

ウィンドウのウォッシャー液はフロントガラスやリヤガラスを洗浄するために必要なものです。雪国ではカー用品店だけではなくコンビニでも購入でき、価格も数百円程度と安価に購入できます。

タンク内の水が腐ることでカビが生え、配管が詰まるリスクがあることから推奨はしませんが、冬以外であれば「水」でも代用はできます。実際に、ウォッシャー液のタンクには水道水や薄めたウォッシャー液を補充している人も多いのではないでしょうか。

しかし、氷点下となる冬では凍ってしまうため、原液を補充しておきましょう。ウォッシャー液には凍結温度が記載されているので、お住まいの地域の気温に対応するものを購入してください。

ワイパーゴムの状態をチェック

夏用ワイパーでも通年使用することができますが、雪や凍結に弱く、拭き残りが発生しやすくなります。

冬用ワイパーは、フレームがゴムカバーで覆われており、凍結しにくく設計されています。ワイパーの交換は自分でも行うことができますし、タイヤ交換などの際にお店で対応してくれる場合もあります。

なお、冬用ワイパーも、ゴムが劣化していたり切れていると十分に拭き取ることができません。2年目以降に使用する際にはゴムの状態をチェックするようにしましょう。

冷却水(クーラント液)の残量をチェック

冷却水はエンジンの熱を冷やすための液体です。通年で確認するべき内容ですが、その他のチェックと合わせて確認しておきましょう。

もしかすると、冬は寒くなるから冷却水の点検は後回しでよいのでは、と思うかもしれません。

実は、車の暖房はエンジンの熱を利用しているのですが、その仕組みはエンジンで暖められた冷却水に風を当てることで成り立っています。そのため、冷却水が不足していると暖房の効きが弱くなってしまうことに繋がります。

冷却水がタンクの下限を下回っている場合には補充をします。この際、冷却水の種類によって着色されている色が違うことに注意してください。

着色水の主な色は以下の4色です。

  • 赤と緑=LLC(ロング・ライフ・クーラント)
  • 青とピンク=スーパーLLC

事前に愛車の冷却水の色を確認して購入するようにしましょう。

なお、冷却水として水を使うことは緊急時以外には避けてください。冬場の場合に凍結してしまうだけではなく、防錆剤も入っていないため、エンジンを傷める行為となります。

備品をチェック

冬場に車に備えておきたいアイテムをご紹介します。車内で快適に過ごすものから、雪国の方には必須となるものをまとめました。

2018年には、福井県で大雪の影響で大規模な立ち往生が発生しました。

この時は、発生から解消まで60時間以上がかかっており、相当な時間を車内で過ごさなければならない事態となりました。

そのため、後半のアイテムは大雪による立ち往生が発生した場合に備えたものもご紹介します。万が一に備え、緊急事態を想定したアイテムも積んでおくと安心です。

ブランケット

運転時の防寒用です。車の暖房が効きだすまでは特に必要です。かさばるものでもないため、後部座席に常備しておきましょう。

解氷スプレー

フロントガラスの氷を溶かすためのアイテムです。氷が付着したままでは前が見えにくいため、車を使用する前にかけて氷を溶かします。以下のスノーブラシで代用することも可能です。

スノーブラシ

車に積もった雪を取り除くための必須アイテムであり、雪国の方は常備しているものです。

雪のない地域から雪国に出かける場合には、用意しておくと良いでしょう。

シャベル(スノースコップ)

タイヤ周りに積もった雪を取り除くためのアイテムです。雪でスタックしたり、乗り上げて亀の子状態となったりした場合に活躍します。

タイヤチェーン

チェーン規制がかかっている道路を通行する際に使用します。ノーマルタイヤのままで降雪にあった場合にも活躍するアイテムです。

しかし、「タイヤチェーンはあるけど使ったことがない」という方も多いと思います。いざという時に使用できるように、取り付けと取り外しの練習をしておきましょう。

毛布・防寒具・エマージェンシーシート

長時間、車内で過ごす際の防寒具として用意しておくと良いでしょう。

大雪で立ち往生した場合、車内で一晩を過ごす可能性もあります。そのため、体を十分に暖められる準備をしておきます。

ブースターケーブル

バッテリー切れを起こした場合に、周囲の車から電力を補ってもらうため、または逆に助けるために使用します。

ただし、ハイブリッド車とEV車は設計上、助ける側になれないことに注意してください。

牽引ロープ

車が走行できない状態となった場合に使用します。

保存用の水・食糧

長時間、車内で過ごす際の体調維持のため、保存用の飲料や食べ物を用意しておくと安心です。

ただし、車内は温度が高くなることが多いため、車載用を想定したものか、冬場に限定したものを準備するのがおすすめです。

携帯トイレ

立ち往生をしてしまい、長い間車内にいなくてはならない場合にはトイレに行くことも容易ではありません。

万が一の場合に備え、携帯トイレを備えておくと安心です。

ガソリンの残量をチェック

「冬になる前に」というよりも、冬場はとくにガソリンの量は満タンに近い状態を維持するようにしましょう。

大雪による立ち往生が発生し、ガソリンがなくなりエンジンがかからない状態になると、暖房を使えないため非常に危険です。

あまり雪が降らない地域でも、たまに降る雪や凍結で交通が麻痺してしまい、給油が難しくなることも考えられます。

そのため、他の季節よりもガソリンの残量には注意をするようにしましょう。

ディーゼル(軽油)は凍結に注意

ディーゼル車の燃料であるディーゼル(軽油)ですが、実は販売地域によって種類が違い、凍結する温度がそれぞれ異なります。

そのため、雪が降らない地域の方がウインタースポーツなどで雪国に遠出をした場合に、ディーゼルが凍結を起こす可能性があります。

こうしたケースでは、出発時に無理して満タンにせず、現地で燃料を補給するようにすると良いでしょう。

まとめ

多くの方にとって、車は一年を通して使用する生活になくてはならない存在です。冬になると気温の低下や降雪などによって、車にも普段とは違う準備が必要となります。

特にスタッドレスタイヤは安全性に直結したものになりますが、それ以外にもバッテリーや車載アイテムなど、安全で快適なカーライフを送るために事前のチェックを行うべき項目があります。

本記事を参考に、本格的な冬が到来する前に愛車を確認し、必要な準備を整えてください。

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