こんにちは!アイカーマガジン編集部です!
ミニバンはドライバーだけでなく、一緒に乗る人にとっても快適な空間となるような工夫がされています。その工夫の一つに「オットマン」があります。車の一般的な装備品としてはあまり表立って扱われないため、よく分からない方もいるのではないでしょうか。
オットマンがあれば車の走行中にリラックスでき、長距離移動でも疲れが溜まりにくいため、同乗者には非常に嬉しい装備となります。
そこで本記事では、ミニバンに備わっているオットマンについて解説します。
これから家族での移動やアウトドアなどのためにミニバンの購入を考えている方は、ぜひ参考にしてください!
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オットマンとは?
車のオットマンとは、座席の前に設置される足置きのことで、リクライニングシートと組み合わせれば、まるで自宅のリビングにいるかのようなリラックスした姿勢を保つことができる装備です。

普段はシートの下に格納されており、使いたい時に引き出して使いますが、車種によってはこの動作がボタン一つで自動のものもあります。
また、安全上の理由で運転席には取り付けられていません。
現在、オットマンは車内での快適性を高めるための装備として、主に多くのミニバンに採用されています。
ちなみに「オットマン」の語源は18世紀頃、オスマン帝国で使われていた背もたれのない椅子がイギリスに伝わり、「オスマン帝国風の椅子」という意味で「オットマン」と呼ばれるようになりました。
※諸説あり

フットレストとは違う
オットマンは「足置き」とか「足を休める装備」といった説明をされることがあるため、フットレストと混同している方もいるかもしれません。
フットレストは運転席の足元(AT車の場合はブレーキの左側)に設置されたもので、ドライバーが左足を休めたり、曲がり角で踏ん張りを効かせるための装備です。

実物を見れば一目瞭然ですが、言葉だけで聞くと勘違いしやすいので注意してください。
オットマンの魅力や活用法

オットマンの最大の魅力である快適性は、長時間のドライブや家族旅行で足を伸ばしてリラックスできるため、疲れを軽減してくれます。
また、車内での過ごし方が多様化し、車を効率的に使えます。
快適な休憩とリラックス空間
オットマンがあれば、ちょっとした空き時間に横になって休憩したり、運転中に眠くなったときに車を駐車してドライバーが休憩をとることができます。
運転席をリクライニングさせるよりもリラックスでき、効率的に体を休められます。
また、車中泊や長距離運転の休憩時には、ミニバンの中でお気に入りの本を読んだり、映像コンテンツを楽しんだりすることも可能です。
シートの快適な体勢が維持できるので、移動以外の時間にも車を有効に活用できます。
一部のミニバンには「読書灯」が備わっているものもあるので、車を選ぶ際にはチェックしてみてください。


災害時の避難スペースとして
冬の災害時に停電が発生すると、暖をとれる場所が限られますが、車内は貴重な避難スペースとなります。
ガソリンは貴重ですが、避難所ではプライバシーが保たれないこともあるため、車内でのパーソナルスペースの確保は非常に効果的です。
オットマンを活用することで、より快適に過ごすことができ、災害時のストレスを軽減する助けになります。
オットマン付きのおすすめミニバン
助手席やセカンドシートのどちらかにオットマンが搭載された車種は多いですが、ここからはオットマンが装備されたおすすめのミニバンをご紹介します。
同乗者の快適性を重視したい方は、ぜひ参考にしてください。
30系後期アルファード

30系後期のアルファードは2018年1月〜2023年6月まで発売されていたモデルです。
【代表モデル/エグゼクティブラウンジ(E-Four)】
項目 |
エグゼクティブラウンジ(E-Four) |
車両サイズ |
全長:4,945mm |
全幅:1,850mm |
|
全高:1,950mm |
|
車両重量(車両総重量) |
2,240kg(2,625kg) |
燃費(WLTCモード) |
14.8km/L |
フロントシート |
助手席にパワーオットマンを装備 |
セカンドシート (エグゼクティブラウンジシート) |
パワーオットマン(伸縮機構付)を装備 |
サードシート (5:5分割スペースアップシート) |
オットマンなし |
30系後期アルファードは、ハイブリッドモデル(E-Four)が7グレード、ガソリンモデルでは10グレードが展開されています。
30系後期アルファードには7人乗りと8人乗りが展開されていますが、セカンドシートのオットマンは7人乗りに設定されています。
廉価モデルの「X」ではマニュアルオットマンがついており、中級グレードの「G”F パッケージ”」などではパワーオットマン、そして最上級グレードの「エグゼクティブラウンジ」には伸縮機能がついたパワーオットマンが装備されています。


助手席のオットマンについては、中級グレード以上で装備されています。なお、サードシートについては、どのグレードにもオットマンはついていません。

また、30系アルファードは、オットマン以外を見ても魅力的な車両です。以下にその魅力も解説します。
高級感あふれるデザイン
30系アルファードは、堂々とした外観と高級感あふれるデザインも特徴の一つです。
フロントグリルやヘッドライトのデザインは、力強さとエレガンスを兼ね備えており、街中でも一際目立つ存在感を放ちます。

広々とした室内空間

30系アルファードは、広々とした室内空間を有しています。特に後部座席の快適性は抜群で、オットマンの効果もあり長時間のドライブでも疲れにくい設計となっています。
そのため、よく上級職員向けの公用車両としても導入され、「走る執務室」と表現されるほどです。

充実した安全装備
安全装備が充実しているのも30系アルファードの特徴です。アルファードはトヨタの高級ミニバンにカテゴライズされているため、全グレードで安全装備である「Toyota Safety Sense」が搭載されています。
衝突回避支援システムや車線逸脱警報システムなどが標準装備されているので、ドライバーと同乗者の安全をしっかりと守ります。
高品質なインテリア
エクステリアだけでなく、インテリアには高品質な素材が使用されています。
触り心地の良いレザーシートや木目調のパネルが採用されており、車内にいてもその高級感を感じることができます。

多彩なグレード設定
30系アルファードは、多彩なグレード展開が魅力です。最高級の「エグゼクティブラウンジ」グレードから標準モデルまで、さまざまなニーズに応じた選択肢が用意されており、どれもがアルファードとして必要十分な装備・豪華さを有しています。
グレードが多いということは、中古市場でも選べる価格帯が広がるため、購入者には選べるメリットがあるといえるでしょう。
40系アルファード

40系アルファードは、2023年6月から発売が開始された現行モデルです。
グレードの見直しが行われ、ハイブリッドモデル(E-Four)を3グレード、ガソリンモデルを2グレードと、合わせて5つのグレードを展開しています。
【エグゼクティブラウンジ(E-Four)】
グレード |
エグゼクティブラウンジ(E-Four) |
車両サイズ |
全長:4,995mm |
全幅:1,850mm |
|
全高:1,935mm |
|
車両重量(車両総重量) |
2,230kg(2,615kg) |
燃費(WLTCモード) |
14.8km/L |
フロントシート |
オットマンなし |
セカンドシート (エグゼクティブラウンジシート) |
パワーオットマン(伸縮機構付)を装備 |
サードシート (5:5分割スペースアップシート) |
オットマンなし |
40系アルファードでは、オットマンの設定があるシートはセカンドシートのみとなります。
最上級の「エグゼクティブラウンジ」グレードには伸縮機能付きのパワーオットマンが装備され、それ以外のグレードではパワーオットマンが設定されています。

30系からさらに磨きがかかった40系アルファードも、オットマン以外の部分で素晴らしい魅力を持った車です。
以下にその魅力も解説します。
豪華さを前面に出したデザイン

40系アルファードは、30系に比べてさらに洗練されたデザインが特徴です。フロントグリルやヘッドライトのデザインが一新され、より力強く、よりエレガントな印象を与えます。
また、スライドドアも30系より広くなり、セカンドシートやサードシートを使う方の利便性を向上させています。
洗練されたインテリア
40系アルファードにはトヨタ初となる「スーパーロングオーバーヘッドコンソール」をセカンドシートの天井部分に装備しています。

これまで各所に設置されていたスイッチや、エアコンの吹き出し口を集約し、シンプルでありながら使い勝手の良い装備となりました。
オットマン以外にも、こうした搭乗者が快適に過ごせる機能を追求しているのが40系なのです。
最新の安全装備
40系アルファードには、30系からさらに進化した最新の安全技術が搭載されています。
例えば、上級グレードの「エグゼクティブラウンジ」には「緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)」を搭載しており、一定の条件下において、ドライバーによる操舵がなくてもシステムがブレーキをかけながら操舵を行うというシステムが搭載されています。
5代目オデッセイ
ホンダのミドルクラスのミニバンである「オデッセイ」にも、オットマンがついたモデルがあります。
【e:HEV アブソルート】

グレード |
アブソルート(e:HEV) |
車両サイズ |
全長:4,860mm |
全幅:1,820mm |
|
全高:1,695mm |
|
車両重量 |
1,920kg |
燃費(WLTCモード) |
19.9km/L |
フロントシート |
オットマンなし |
セカンドシート (エグゼクティブラウンジシート) |
パワーオットマン(伸縮機構付)を装備 |
サードシート (5:5分割スペースアップシート) |
オットマンなし |
オデッセイは3つのグレードすべてがハイブリッドモデル(e:HEV)となっており、全グレードでセカンドシートにオットマンが付いています。
5代目オデッセイにも、オットマン以外にも魅力的なポイントが多く存在します。以下にその魅力も解説します。
広々とした室内空間

5代目オデッセイは、広々とした室内空間が特徴です。室内寸法は、室内長が2,935mm、室内幅は1,625mm、室内高は1,325mmとなります。
他のミニバンよりも全高が低めではありますが。超低床キャビン設計のため、室内にはゆとりがあります。
優れた走行性能
5代目オデッセイは、低重心設計と高剛性ボディにより、安定した走行性能を誇ります。
特にコーナリング性能や高速走行時の安定性が向上しており、快適なドライブを実現させています。
充実した安全装備
5代目オデッセイには、ホンダの最新の安全技術が搭載されています。
例えば、衝突回避支援システムや車線逸脱警報システム、アダプティブクルーズコントロールなどが標準装備されており、ドライバーと乗員の安全をしっかりと守ります。
日産 エルグランド(E52)

日産 エルグランドは、豪華な内装と広い車内が特徴のミニバンです。オットマン付きのシートで、リラックスしたドライブを楽しむことができます。
【350 ハイウェイスター・アーバンプレミアム・クロム】
グレード |
ハイウェイスター・アーバンプレミアム・クロム |
車両サイズ |
全長:4,975mm |
全幅:1,850mm |
|
全高:1,815mm |
|
車両重量(車両総重量) |
2,020kg(2,405kg) |
燃費(WLTCモード) |
8.7km/L |
フロントシート |
助手席にオットマンを装備 |
セカンドシート (エグゼクティブラウンジシート) |
セカンドシートにオットマンを装備 |
サードシート (5:5分割スペースアップシート) |
オットマンなし |
エルグランドにはセカンドシートと助手席にオットマンが装備されています。助手席にもオットマンがあるため、助手席に座る人もゆったりドライブを楽しむことができます。
そしてエルグランドもオットマン以外の魅力的な点がたくさんあります。以下にその魅力も解説します。
圧倒的な存在感

エルグランドは、堂々とした外観と高級感あふれるデザインが特徴です。
特にフロントグリルやヘッドライトのデザインは、力強さとエレガンスを兼ね備えており、街中でも一際目立つ存在感を放ちます。
広々とした室内空間

エルグランドは、広々とした室内空間を提供します。後部座席の快適性も高く、長時間のドライブでも疲れにくい設計となっています。
シートアレンジも多彩で、家族旅行やキャンプ、ビジネス用途にも柔軟に対応できます。
同サイズのアルファードと比べると、全高が若干低くなっていることもあり室内空間は狭くなりますが、その代わりに走行の安定性が高くなっています。
エルグランド | アルファード | |
---|---|---|
全長 | 4,950mm | 4,935mm |
全幅 | 1,850mm | 1,850mm |
全高 | 1,815mm | 1,935mm |

軽自動車にもオットマン付きのモデルはある
これまでオットマンの説明と、オットマンを搭載したおすすめのミニバンをご紹介してきました。
「後部座席の人がゆったりとできる」と聞くと、オットマンは室内空間の広いミニバンの専売特許のように感じられるかもしれません。
しかし、種類は多くはないですがスズキのスペーシアなど、軽自動車にもオットマン付きのモデルが存在します。
「軽自動車の購入を考えていてリラックスできる車を探している」という方には検討の余地もありますが、せっかく運転するなら広々とした室内空間で多用途に乗りこなせるミニバンの購入をおすすめします。
まとめ
ミニバンのオットマンは、長時間のドライブや家族旅行を快適にする装備のひとつです。
アルファード、オデッセイ、エルグランドなどのモデルは、オットマン付きの快適なミニバンとしておすすめです。
また、一部の軽自動車にもオットマン付きのモデルがありますので、本記事を参考に、自分のライフスタイルやニーズに合わせて、最適な車を選びましょう。