こんにちは!アイカーマガジン編集部です!
ホンダを代表するミニバン「オデッセイ」は、2026年度をもって国内販売を終了する見通しとなりました。1994年の登場以来、5代約32年にわたって「走りの良いミニバン」として親しまれてきた一台です。
この記事では、オデッセイがどんな車だったのか、歴史や性能、販売終了の理由、そして今から買うべきかどうかまで詳しく解説します。
\動画では2014年式のオデッセイをご紹介しています/
オデッセイとはどんな車か
現行モデル(5代目)は、2モーターハイブリッド「e:HEV」を搭載しています。

5代目オデッセイの年表
- 2013年9月 販売開始
- 2017年11月 マイナーチェンジ(2020年にマイナーチェンジをしていることから「中期型」と呼ぶ場合もあり)
- 2020年11月 2度目のマイナーチェンジ(2020年の2度目のマイナーチェンジ以降を「後期型」と呼ぶ場合もあり)
- 2022年9月 完売により販売終了
- 2023年12月 中国からの輸入という形式で、約1年3ヶ月ぶりに国内販売再開
- 2026年6月 同年をもって日本仕様の販売終了

オデッセイは、ホンダが手がける3列シートのミニバンです。

グレード一覧
低床・低重心の設計により、アルファードやヴェルファイアにはない走りの良さを実現しています。
現行(最終モデル)の乗車定員は7名で、グレードは以下の3つが用意されています。
- 「e:HEV アブソルート」
- 「e:HEV アブソルート・EX」
- 「e:HEV アブソルート・EX ブラックエディション」
なお、総排気量は全グレード共通で 1,993cc となっています。
| グレード | パワートレイン | 定員 | 駆動方式 | 新車価格 |
|---|---|---|---|---|
| e:HEV アブソルート | 2モーターハイブリッド | 7名 | FF | 5,086,400円 |
| e:HEV アブソルート・EX | 2モーターハイブリッド | 7名 | FF | 5,286,600円 |
| e:HEV アブソルート・EX ブラックエディション | 2モーターハイブリッド | 7名 | FF | 5,450,500円 |
※価格は税込表記です
主な装備の違い
3グレードの主な装備の違いは以下の通りです。
アブソルート
17インチ、コンビシート(非本革)、ワイヤレス充電なし


アブソルート・EX
18インチ、本革シート、ワイヤレス充電あり、ハンズフリーテールゲートあり


ブラックエディション
EXの装備に加え、ブラック専用エクステリアとマットベルリナブラックの18インチアルミホイール(AW)


アブソルートはシンプルな構成となっていますが、アブソルート・EXは18インチアルミホイール・本革シートなどが加わります。
最上級のブラックエディションはEXの全装備に加え、ブラック専用エクステリアとマットベルリナブラックの18インチアルミホイールを採用し、内外装をより精悍に仕上げています。
燃費
いずれのグレードもハイブリッドらしい優れた燃費性能を備えています。
| グレード | WLTCモード燃費 |
|---|---|
| e:HEV アブソルート | 19.9km/L |
| e:HEV アブソルート・EX | 19.6km/L |
| e:HEV アブソルート・EX ブラックエディション | 19.6km/L |
アブソルートとEX・EXブラックエディションの間に燃費差があるのは、車両重量の違いによるものです。
アブソルートが1,920kgであるのに対し、EX・EXブラックエディションは装備の充実により1,950kgとなっています。
サイズ
オデッセイは超低床プラットフォームを採用し、全グレードで、全長・全幅・全高は共通です。
最小回転半径は5.4mで、ボディーサイズの割に取り回しがしやすい点も特長です。
| グレード | 全長 | 全幅 | 全高(標準) |
|---|---|---|---|
| e:HEV アブソルート | 4,860mm | 1,820mm | 1,695mm |
| e:HEV アブソルート・EX | 4,860mm | 1,820mm | 1,695mm |
| e:HEV アブソルート・EX ブラックエディション | 4,860mm | 1,820mm | 1,695mm |
オデッセイの歴史
オデッセイは1994年から2026年まで、約32年にわたって5代続いたモデルです。
それぞれの世代の特徴を見ていきます。
初代オデッセイは低ルーフミニバンの先駆けとなった

ホンダは1994年、新発想の「クリエイティブ・ムーバー」第1弾として初代オデッセイを発売しました。
当時のホンダはRVブームへの対応が遅れ、業績が低迷していました。そこで、アコードのプラットフォームを活用した初代オデッセイが大ヒットします。
発売翌年の1995年には12万5000台超を販売し、業績の急回復に貢献しました。低床・低重心構造による優れた走行性能で、低ルーフミニバンの先駆けとなった一台です。
2代目オデッセイでアブソルートが誕生

1999年に登場した2代目は、初代で築いた地位を確立しました。
そして2001年11月21日には、スポーティーな上級グレード「アブソルート」が誕生。オデッセイは「走りを重視したミニバン」という方向性を明確に打ち出しました。
3代目オデッセイは超低全高で立体駐車場に対応

2003年登場の3代目は、全高を1,550mmまで抑えた点が大きな話題となりました。一般的な立体駐車場にも入れられるようになり、「走るミニバン」という新しい価値を市場に提示しました。
4代目オデッセイは上質さを追求

2008年に登場した4代目は、「感性クオリティ」をテーマに掲げ、内外装の質感を高めました。
時代の変化に合わせながら、より上級志向の方向へと進化を遂げています。
5代目オデッセイはスライドドアを採用しe:HEVへ進化

2013年登場の5代目では、ミニバン市場の主流に合わせてスライドドアを採用しました。その後、ハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載し、走りと環境性能を両立させています。
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2021年末に狭山工場の閉鎖にともない国内生産を終了しましたが、2023年12月には中国製の輸入車として再販売されました。
オデッセイが2026年に販売終了する理由
長い歴史を持つオデッセイですが、販売不振と市場の変化が販売終了に至った原因であると考えられます。
販売台数はピーク時から大きく落ち込んだ
初代は累計125万台を販売し、ピーク時には年間12万台超を記録しました。しかし、2025年の国内販売は約8000台にとどまっています。
同じ時期にトヨタが「アルファード」を約9万台を販売し、市場の主役は完全に移り変わりました。
中国生産への移管と再販売を経た
5代目オデッセイは2021年末に国内生産を終えており、2023年12月に広汽本田汽車が生産する中国製輸入車として再び販売されましたが、販売は伸び悩んだままでした。
なお、首都圏のホンダディーラーへの取材では、メーカーから2026年度末で国内販売を終了するという通達が来ていることが確認されています。
アルファード等のミニバンとの差が広がった
近年の国内市場では、ユーザーの好みが走行性能重視から車内の快適性重視へとシフトしました。
ミニバンはVIP送迎車や「動く書斎」「プライベートラウンジ」として使われるようになり、室内空間の広さや乗降性が高く評価されるようになっています。
オデッセイが追求してきた乗用車に近い走行フィーリングは確かな価値でしたが、市場の関心は移動空間の質へと移っていきました。
オデッセイの内外装とデザインの特徴

オデッセイは見た目の上質さでも高い評価を得てきました。
ここではスタイリングとインテリアの特徴を紹介します。
低床・低重心ボディがスタイリッシュなフォルムを生んだ
オデッセイは超低床プラットフォームを採用し、低く伸びやかなスタイルを実現しています。
精緻なフロントグリルなど、存在感の中に高級感と重厚感が息づくデザインです。
最上級のブラックエディションでは、全身にブラックを効かせてスタイルをさらに洗練させています。
上質な室内空間が快適な移動を支えた

インテリアは細部まで質感を高めた仕上がりです。
2列目には電動シートやシートヒーター、大型のセンターテーブルを備え、くつろぎをもたらす装備が充実しています。

上位グレードでは柔らかく上質な本革シートを採用し、プレミアムな空間を演出しています。
オデッセイの走行性能はミニバンらしくない走りが魅力
オデッセイ最大の魅力は、その走りにあります。
ミニバンでありながらセダンのような安心感のある乗り心地を実現していました。
e:HEVシステムは2モーターで力強く静かに走る

画像出典:走行モード|HONDA
オデッセイが搭載する「e:HEV」は、2つのモーターを使うハイブリッドシステムです。
日常の走行のほとんどをモーター中心でこなすため、パワフルかつ静かな走りを楽しめます。
走行シーンに応じてEVモード、ハイブリッドモード、エンジンモードの3つを自動で切り替え、効率の良い走りを実現します。
モーター最高出力は135kW(184PS)で、低速域から軽快に加速します。
低重心がセダンライクな乗り心地を実現した
ホンダ独自の超低床プラットフォームによって低重心化を図り、ミニバンながらセダンのような安心感のある走りを実現しています。
フロントにストラット式、リアにトーションビーム式のサスペンションを採用し、走りと空間効率を両立させました。
さらに、振幅感応型ダンパーの採用により、しなやかさと安定感を両立しています。
オデッセイの安全装備はHonda SENSINGが充実

画像出典:急アクセル抑制機能|HONDA
オデッセイには、ホンダの先進安全運転支援システム「Honda SENSING」が搭載されています。
フロントワイドビューカメラと前後8つのソナーセンサー、レーダーを組み合わせて、さまざまな場面で運転を支えます。
主な機能には、
・衝突軽減ブレーキ(CMBS)
・渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)
・車線維持支援システム(LKAS)
・急アクセル抑制機能など
があります。
街中から高速道路、夜間、駐車時まで、シーンごとに必要なサポートを受けられる点が安心につながります。
オデッセイとライバル車を比較する
オデッセイを検討するなら、同クラスのライバル車との違いも知っておきたいところです。代表的な3台と比較します。
オデッセイとアルファードは上質感と納期で差がつく
アルファードは2025年に約9万台を販売した、Lクラスミニバンの王者です。
先の一部改良で追加されたG(ハイブリッド車・2WD・7人乗り)は559.9万円で、乗り出し価格はオデッセイと近い水準になります。
ただし、アルファードは納期が半年以上かかる場合があるのに対し、オデッセイは在庫があれば1〜2か月で納車できる点が異なります。
オデッセイとステップワゴンは同じホンダの兄弟車
ステップワゴンも同じホンダのミニバンですが、より実用性とファミリー向けの使い勝手を重視したモデルです。
一方のオデッセイは、走りの良さと上質感を前面に押し出した上級志向の一台といえます。
オデッセイとエルグランドは価格帯で違いがある
日産のエルグランドは、最も安い「e-POWER X-4ORCE」で689万7000円です。上級グレードの「e-POWER G e-4ORCE」は約757万円になります。
価格帯ではオデッセイのほうが手の届きやすい設定になっています。
オデッセイが向いている人・向いていない人
オデッセイは、ミニバンでありながら走りの良さを求める人に向いています。
低重心によるセダンライクな乗り心地や、e:HEVの静かでパワフルな走りは、運転そのものを楽しみたい人にぴったりです。
立体駐車場を使う機会が多い人にも、低めの全高は魅力になります。
一方で、後席の最大級の豪華さや圧倒的な室内の広さを最優先する人には、アルファードやエルグランドのほうが満足度が高いかもしれません。
送迎用途で後席の格を重視する場合は、ライバル車も検討するとよいでしょう。
販売終了前に買うべきかどうか
「最後のオデッセイ」を手に入れたいと考える人もいるでしょう。ここでは中古車事情も含めて判断材料を整理します。
新車については、2026年6月時点のディーラー取材によると、エントリーグレードの「e:HEV アブソルート」はすでに購入できない状況です。一方で、「e:HEV アブソルート・EX」と最上級のブラックエディションは、まだ購入可能です。
納期が早い点は、納期の長いライバル車にはない大きな利点です。
現行型の中古車相場に注目したい
2023年12月以降の現行型は中国製輸入車で、販売台数が少ないため中古市場での流通量も限られています。
希少性を重視するなら、状態の良い個体は早めに押さえておきたいところです。
5代目は前期と後期で選び方が変わる
国内生産だった5代目は流通量が多く、選択肢が豊富です。
前期モデルはガソリン車も含めて手頃な価格帯で見つかりますが、e:HEVを搭載した後期モデルのほうが燃費と走りの面で優れています。
予算と求める性能のバランスで選ぶとよいでしょう。
オデッセイ販売終了後のホンダのミニバンラインナップ

オデッセイの販売終了後も、ホンダのミニバンが消えるわけではありません。
実用性の高い「ステップワゴン」や、コンパクトミニバンの「フリード」が引き続きラインナップに残ります。
また、ホンダは国内で大型SUVへ軸足を移す方針を示しており、今後はミニバン以外の選択肢も広がっていく見込みです。
まとめ
オデッセイは、経営危機にあったホンダを救い、日本のミニバンブームを生み出した記念碑的な一台でした。
低床・低重心によるセダンライクな走りという独自の価値を、5代32年にわたって貫いてきたモデルです。
市場が快適性重視へと移る中で販売を終えることになりましたが、走りの良いミニバンを求める人にとって、その魅力は今も色あせていません。
現行型はまだ購入でき、納期も早いため、「最後のオデッセイ」を検討している人は早めにディーラーへ足を運んでみてはいかがでしょうか。
中古車も含めて、自分に合った一台を見つけてください。


