こんにちは!アイカーマガジン編集部です!
公用車は、単なる「移動手段」だけではなく、行政や企業の「顔」としての役割も担っています。多くの自治体の知事や市長、さらには企業の役員車両としてもトヨタのアルファードが注目されているのはなぜでしょうか。
近年、高級セダンの代表格であるトヨタ・センチュリーやクラウンから、大型ミニバンのアルファードへ切り替える動きも加速しています。
本記事では、なぜアルファードが公用車として選ばれているのか、その具体的な理由や利点、さらに実際の導入事例をもとに深掘りしていきます。
公用車としてのニーズを満たすアルファードの魅力を詳しくご紹介していきます。
\YouTubeでもミニバンについて解説していますのでチェックしてください!/
アルファード公用車需要の背景

アルファードは2002年の初代発売以来、日本市場で高級ミニバンの代名詞として地位を確立してきました。
2023年に登場した40系(4代目モデル)はさらなる高級感と快適性を追求し、個人ユーザーのみならず法人・行政用途の需要も一層高まっています。
公用車として重要視されるポイントは「移動時間の生産性向上」です。
官公庁や企業の重役を乗せる車は単なる交通手段ではなく、会議、打ち合わせ、書類整理、休息など多目的に利用されます。
アルファードは広大な室内空間と上質な装備により、これらのニーズに応えられるのが最大の特徴です。
アルファードが公用車に選ばれる理由
アルファードが公用車に選ばれる理由としては以下の5つがあげられます。
- シートが広く快適で業務効率を上げられる
- 上質で落ち着きある高級デザイン
- 環境性能と経済性のバランス
- 運用の柔軟性と多様な用途対応
- 安全性能の高さ
順に解説していきます。
1. シートが広く快適で業務効率を上げられる


アルファードの最大の特徴は、ゆったりとした室内空間です。
大人7名が快適に着席できるだけではなく、広い後部座席はオットマン付きシートや温度調整機能、マッサージ機能を備えた最上位グレードもあります。


移動中の打ち合わせや資料作成もしやすくなります。また、40系アルファードの場合であれば遮音性も非常に高いことから、走行中でも静かな車内を過ごせます。
重要な電話会議や会話も周囲の雑音を気にせずに行えるでしょう。
トヨタの技術による振動吸収や静粛性能の高さも評価ポイントです。
2. 上質で落ち着きある高級デザイン


40系アルファード・ヴェルファイアは「FORCEFUL×IMPACT LUXURY」をテーマに、豪華かつ落ち着いたデザインを採用しています。
フロントグリルの迫力と光沢感あるメッキ使い、内装の木目調パネルやソフトレザーがビジネスや行政の公用車としてふさわしい品格を演出します。
車体の大きさからくる堂々とした存在感は、公式シーンやVIP送迎に最適です。
3. 環境性能と経済性のバランス
近年、環境配慮が公共交通機関や公用車選定の重要な要素になっています。
アルファードはハイブリッドモデルを中心にラインナップされており、高い燃費性能とCO2排出量削減が可能です。
加えて、リース運用による総コストやメンテナンス費用の抑制も進み、経済的にも負担が軽いことが選定理由となっています。
4. 運用の柔軟性と多様な用途対応
防災視察や悪天候時にも対応可能な4WDモデルがあるほか、7人乗りで秘書や警護の随行に対応しやすい点も注目されます。
また、広い荷室は公文書や機材の運搬にも利用しやすく、移動の汎用性が高いのが特徴です。
5. 安全性能の高さ

30系後期モデルのアルファードや40系アルファードの場合、トヨタの最新の予防安全装備「Toyota Safety Sense」を全グレードで標準装備しています。
「Toyota Safety Sense」には、衝突回避支援、自動ブレーキ、歩行者や自転車の検知、車線維持支援、ブラインドスポットモニターなど、高度な安全技術が含まれており、公用車としての安全を強力にサポートします。
さらに、万が一の衝突時には専門オペレーターへ自動通報する「ヘルプネット」も搭載されているため、緊急対応も万全です。
このような安全面での充実が、公用車としての信頼性を高める要素の一つになっています。
実際の公用車導入事例
多くの都道府県知事や市長が、公用車としてアルファードを採用しています。
例えば兵庫県知事の公用車は2022年6月にセンチュリーからアルファードに刷新されています。その結果として年間約830万円の経費節減効果も報告されました。
主にリース費用とメンテナンスコスト、燃費効率向上によるトータルコスト削減が大きく影響しています。
また、2024年に仙台市が購入した市長用のアルファード(最上級グレード・マッサージ機能付き)も話題となりました。
購入価格は約850万円で、その高級装備については市議会での議論もありましたが、市側は「快適な移動環境の提供と業務効率化のため」と説明しています。
トヨタの豊田章男会長本人も、2004年に高級セダンのセンチュリーからアルファードに公用車を変更し、利便性と機能性の高さを評価しています。この件が、アルファードは高級ミニバンとしてのイメージだけでなく、ビジネスや行政向けの送迎車として普及させました。
40系アルファードについて


ここでは、公用車としても注目されている、現行の40系アルファードについてご紹介します。
現在40系は、中古車市場でも少しずつですが増えてきています。
グレードごとに特徴が異なりますので、選ぶ際の参考にしてください。
グレード一覧(価格など)
各グレードの排気量や定員数、価格は以下のとおりです。
なお、価格は税込価格で、北海道の販売価格は寒冷地仕様となっています。
【ガソリン車】
グレード | 駆動方式 | 乗車定員 | 排気量 | 価格 | 北海道価格 |
Z | 2WD | 7名 | 2.493L | 5,550,000 円 | 5,581,900 円 |
4WD | 7名 | 5,748,000 円 | 5,779,900 円 |
【ハイブリッド車】
グレード | 駆動方式 | 乗車定員 | 排気量 | 価格 | 北海道価格 |
X | 2WD | 8名 | 2.487L | 5,100,000 円 | 5,134,100 円 |
E-Four | 8名 | 5,320,000 円 | 5,354,100 円 | ||
Z | 2WD | 7名 | 6,350,000 円 | 6,378,600 円 | |
E-Four | 7名 | 6,570,000 円 | 6,598,600 円 | ||
エグゼクティブラウンジ | 2WD | 7名 | 8,600,000 円 | 8,628,600 円 | |
E-Four | 7名 | 8,820,000 円 | 8,848,600 円 | ||
エグゼクティブラウンジ (PHEV) | E-Four | 6名 | 10,650,000 円 | 10,670,900 円 | |
※特別仕様車を除く
既に記載したとおり、40系アルファードは2023年6月に発売しましたが、「X」グレード、「エグゼクティブラウンジ」のプラグインハイブリッド(PHEV)モデルに関しては2025年1月から販売が開始されています。
表からわかるとおり、「X」グレードは40系アルファードのなかでも、比較的手の届きやすい価格設定となっています。
一方、最上級グレードは「エグゼクティブラウンジ」のプラグインハイブリッド(PHEV)モデルとなっており、「X」グレードと比較すると、価格差は実に555万円となります。
また、北海道価格には寒冷地仕様が含まれているため、メーカー希望小売価格に比べておおよそ20,900円から34,100円ほど高く設定されています。
寒冷地仕様は主に、ワイパーの凍結防止や暖房システムの充実など、寒い地域での使用に適した耐久性や機能が強化されています。北海道全域の車両に標準装備されていて、冬季の安心・安全なドライブをサポートします。
グレード一覧(燃費比較)
グレードごとによる燃費の違いは、以下のとおりです。
【ガソリン車】
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
Z | 2WD | 10.6km/L |
4WD | 10.3km/L |
【ハイブリッド車】
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
X | 2WD | 18.9km/L |
E-Four | 17.5km/L | |
Z | 2WD | 17.7km/L |
E-Four | 16.7km/L | |
エグゼクティブラウンジ | 2WD | 17.5km/L |
E-Four | 16.5km/L | |
エグゼクティブラウンジ (PHEV) | E-Four | 16.7km/L |
ガソリン車は、WLTC燃費が約10km/L前後と比較的低めで、駆動方式による差も小さいです。
一方、ハイブリッド車は燃費性能が大きく優れており、2WDモデルでは最高18.9km/Lとなっています。駆動方式はE-Four(四輪駆動)も用意されていますが、燃費は若干低下する傾向にあります。
プラグインハイブリッドのエグゼクティブラウンジは特にEV走行距離も長く、環境性能と利便性の両立が特徴です。
グレード一覧(サイズ比較)
グレードごとによるサイズの違いは、以下のとおりです。
単位は最小回転半径を除き、全てmmで記載しています。
【ガソリン車】
グレード | 全長 | 全幅 | 全高 | 最小回転半径(m) |
Z | 4,995 | 1,850 | 1,935 | 5.9 |
【ハイブリッド車】
グレード | 全長 | 全幅 | 全高 | 最小回転半径(m) |
X | 4,995 | 1,850 | 1,935 | 5.9 |
Z | 1,935 | |||
エグゼクティブラウンジ | 1,935(1,945) | |||
エグゼクティブラウンジ (PHEV) | 1,935(1,945) |
※全高の()は19インチタイヤ装着時
40系のアルファードは全グレードで全長約4,995mm、全幅約1,850mmと共通していることがわかります。
全高においても共通で1,935mmとなっていますが、エグゼクティブラウンジシリーズは19インチタイヤ装着時に10mmほど全高が高くなります。

グレード一覧(維持費比較)
40系アルファードの2025年9月現在における維持費は年間で約34万円~47万円です。
詳細は、以下のとおりです。
- 自動車税:約43,500円(排気量により異なる)
- 車検費用:年間換算で約5万円(2年に一度、合計約10万円)
- 自賠責保険料:年間換算で約6,000円(2年分、合計約1万2000円)
- 任意保険料:約10万円(契約内容により変動)
- 燃料費:約10万~17万円(走行距離や燃費、燃料価格による。詳細は後に記載)
- メンテナンス費用:約5万~10万円(オイル交換など定期点検含む)
自動車税について
アルファードの自動車税は排気量によって決まる地方税で、40系ではガソリン車が2,493cc、ハイブリッド車が2,487ccです。
どちらも「2,001cc~2,500cc」の区分に該当し、2025年現在で年間自動車税は43,500円となります。
車検・メンテナンス費用について
40系アルファードは現行モデルであるため、最初の車検は3年目に受ける形となります(新車購入であれば3年目、以降2年ごと)。
メンテナンス費用は、新車購入後すぐには大きな故障や交換部品の費用が少ないため、初年度のメンテナンス費用はこのパック料金を基準に考えるとよいでしょう。
もちろん、使用状況によっては別途部品交換や追加整備が必要になる場合もあります。
燃料費について
燃料費についての計算方法は以下のとおりです。
- 年間走行距離を10,000km
- ガソリン単価を170円/L
- カタログ燃費10.3~17.7km/Lで計算
燃料費は(年間走行距離 ÷ 燃費)× 燃料単価で求められます。
そのため、最も燃費の良いグレード(17.7km/Lの場合)は約96,000円、最も燃費の低いグレード(10.3km/Lの場合)は約165,000円となります。
燃費の良いハイブリッドモデルは燃料費が抑えられるため、トータルコストでメリットがあります。
維持費の詳細は使用状況により変動しますので、あくまで目安としてご参考ください。
まとめ
日本の公用車の選びかたは、移動が効率的であること、お金の無駄がないこと、環境に優しいことなど、年々さまざまな条件が求められるようになっています。
トヨタのアルファードは、これらの条件をうまくクリアし、広くて快適な室内空間や見た目の良さも兼ね備えていることから、公務やビジネスの場で多く使われていることがわかります。
中古車市場でもだんだんと40系アルファードが販売されてきていますので、40系アルファードの購入をご検討されているかたはぜひお問い合わせくださいませ。