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こんにちは!アイカーマガジン編集部です!
車は移動手段の1つですが、車種によっては車内で睡眠を取れる簡易的な居住スペースとして活用できるものもあります。
特にミニバンはその車内スペースの広さから、車中泊に向いている車種だといえるでしょう。
そこで本記事では、車中泊に適した車とはどういったものかを解説します。
おすすめのミニバンも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
車中泊の魅力
近年では、コンビニエンスストアをはじめとした24時間営業のお店が普及していたり、ミニバンタイプの車両が増えたことで車中泊を楽しむ人も増えてきました。
旅行をする際に車中泊を検討することは、その旅の自由度や経済性を向上させる有効な手段といえます。
車中泊であれば、ホテルの予約やチェックインが必要ありませんので、そうした制約を考えずに旅のプランを組むことができます。
気に入った場所に長く滞在するといったスケジュール変更も容易に行えたり、ペットと一緒に旅行を楽しみたい方にとっても、ペット可のホテルを探す必要がありません。
また、ホテルに宿泊しないということで宿泊費を節約できるため、旅のコストを大幅に削減することも可能です。浮いた予算を観光や食事、アクティビティに回すことで、より充実した旅を楽しむことができるでしょう。
このように、車中泊を旅に取り入れることで、時間やお金を有意義に使うことができるのです。
車中泊に向いている車を選ぶポイント
車中泊に適した車を選ぶ際に、どういったポイントを考慮して選ぶ必要があるのでしょうか。
ここでは特に大切なポイントを4つご紹介します。
①広い室内空間があるか
車中泊を考える場合、まず最初に考えるべきは十分な車内空間が確保できるかどうかです。当然、車中泊をする人数も重要なポイントとなります。
まず、当たり前かもしれませんが、車中泊は車内で寝ることを目的としています。そのため、足を伸ばしてリラックスできる十分な奥行きが必要です。
コンパクトカーや軽自動車の一部では、助手席をフラットにすることでこの長さを確保できるようになっているものもありますが、大人1人が寝るので精一杯です。その点、ミニバンであれば大人2人でも十分なスペースが確保できるタイプが多いです。
また、単に奥行きの長さだけではなく、高さがある車であれば圧迫感が軽減され、心理的にもリラックスしやすいでしょう。
さらに、旅行では荷物も運ぶことになります。寝るためのスペース以外にも、こうした空間を確保する必要があることも重要です。「十分な奥行きや高さがあるか」を念頭に車を選ぶと良いでしょう。
②フラットな床を実現できるか
車内空間の大きさと同じくらいに車中泊をする上で確認するべきポイントは、シートを倒してフラットになるかどうかです。
シートを倒すだけでフラットになるものがベストですが、クッション等を入れることでフラット化させることができれば問題ありません。
フラットな状態を確保することで、体をまっすぐ伸ばした状態で寝ることができるため、快適な睡眠を得られるようになります。
逆に、フラットな状態が実現できないと、いくら車内空間が広くても十分な睡眠を得ることが難しくなります。旅を満喫するためにも、しっかりと体を休めることができる車両を選ぶようにしましょう。
③電源の確保ができるか
車にAC電源が備わっているタイプは、車中泊では非常に便利です。もしない場合でもポータブル電源を持ち込むことで代用は可能ですが、その分スペースを使ってしまうので、できればAC電源があるタイプの方が便利であるといえます。
AC電源があれば、スマホやタブレット端末をバッテリーを気にせず使用したり、寒い時期には電気毛布を使うことも可能です。
ただし、AC電源がある車でも、全ての家電が使えるわけではありません。事前にお手持ちの家電が車両の電源で使うことができるか、確認をするようにしてください。
④燃費
車中泊に直結するわけではありませんが、燃費の良さも重要なポイントです。車中泊で旅をするということは、必然的に車での移動距離が長くなります。
また、車中泊をする季節や場所によっては、冷暖房を効かせるためにエンジンを一定時間動かすこともあるでしょう。そうした場合に、燃料が尽きてしまうと非常に困る状況になってしまいます。
そのため、できれば燃費の良い車を選択して、燃料にゆとりを持った車中泊の旅を行うようにしましょう。
快適装備でもっと車中泊を楽しく
車に元々備わった装備はもちろん大事なチェックポイントですが、車中泊用の装備を持ち込むことで不足している装備の部分を補い、より快適な車中泊の旅を実現することができます。
ここからは、車中泊をもっと楽しくするための快適装備をご紹介します。
段差を埋めるマットやクッション
シートを倒した際に完全にフラットになる車は意外と少ないものです。また、セミフラットにもならない車であったとしても、その段差を埋めるマットやクッションを導入することで、フラットに近い床を作り上げることが可能です。
車両に合わせた専用商品も販売されているほか、自分でサイズを計ってホームセンターなどで購入することもできます。
睡眠用のマットレス
固い寝床では、仮にフラットであったとしても熟睡は難しいものです。下に敷く柔らかいマット等を用意することで、しっかり眠ることができるようになります。
布団を持ち込んでも良いのですが、スペースを取るため、キャンプマットやエアーマットを活用することをおすすめします。
ポータブル電源
エンジンを切った状態で、充電ができない車両の場合にあると便利です。こうした車両では、走行中であればスマホやタブレット端末の充電ができますが、エンジンを切ってしまうと充電ができません。
「休憩中にスマホなどでゆっくり動画を楽しみたい」という方や、「暑い時期には扇風機」「寒い時には電気毛布を使いたい」といった際に活躍してくれます。
騒音の問題もあり、宿泊時は基本的にエンジンは切っておくべき場所が多いため、エンジンが止まっていても使える電源は重宝されます。
プライバシーサンシェード(目隠し)
車を停車させている間、車内が見える状態では、車のドアをロックしているとはいえ、防犯上望ましくありません。人目が気になって気持ちが落ち着かないこともあります。
中が見えないようにプライバシーサンシェードを使用することで、こうした問題を解決させることができます。
その車種専用の商品であれば、サイズ感がピッタリなのでプライバシーをしっかり守ることができます。
車中泊での注意
これまで説明した通り、旅行にかかる時間や費用を上手に活用するために車中泊は有効な手段です。
しかし、宿泊に適したホテルや旅館ではなく、本来は移動するための道具である車で寝泊りをすることもあり、それなりのデメリットも存在します。
ここから車中泊のデメリットもご紹介します。以下の点も十分に理解した上で、車中泊の旅を検討するようにしてください。
どこでも車中泊できるわけではない
車を停車させる場所が車中泊可能な場所か事前に確認をするようにしましょう。
車中泊の候補地として道の駅やサービスエリアを想定される方は多いかも知れませんが、これらの施設での車中泊は違法ではないものの、場所によっては難しい場合があります。
道の駅やサービスエリアの多くはあくまでも「休憩施設」であって、「宿泊施設」ではないからです。そのため、事前に停車位置が車中泊可能か確認をするようにしてください。
また、車中泊が可能であっても、例えば出入口の近くなど衝突される危険性が高い場所は避けるようにしましょう。
加えて、周囲になにもなく助けを求められない場所も防犯上避けた方が良いでしょう。
トイレが自由にできない
車中泊では自由にトイレができないため、近くに24時間利用可能なトイレがある場所を選ぶとより安心です。可能な限り近くに利用できるトイレがある場所を選びようにするといいでしょう。
熱中症や凍傷を避ける
車中泊ではエンジンを切って過ごすことがマナーとなっています。
そのため、暑い夏や寒い冬に温度調節を行う工夫が必要になります。扇風機や電気毛布などを活用して、体調を崩さないように備えましょう。
エコノミー症候群に注意する
エコノミー症候群(同じ姿勢をとり続けることでおこる血栓症)も車中泊をする際に注意するべきです。
睡眠に適したマットを用意したり、ストレッチをしたりして予防に努めましょう。
おすすめのミニバン
ここからは、車中泊におすすめのミニバンをM〜LLサイズのタイプから5台を選定してご紹介します。
【トヨタ】アルファード(30系)
アルファードはトヨタを代表する高級ミニバンです。
LLサイズと大きいことから、車中泊でも活躍する車といえます。
30系後期モデルでは、乗車定員が7名のタイプと8名のタイプがありますが、8名モデルでは「リアシートフルフラットモード」と「フロント・セカンドシートフラットモード」が設定されています。
リアシートフルフラットモードはセカンドシートとサードシートをフルフラットにするもので、「フロント・セカンドフラットモード」はフロントシートとセカンドシートをフラットにできるというものです。
フロント・セカンドフラットモードの方が広々としているため、車中泊ではこちらのモードを活用すると良いでしょう。
一方の7名乗りではこうしたフラットモードは設定されていません。7名乗り(Executive Loungeグレード)に設定されているエグゼクティブラウンジシートは、まるで飛行機のファーストクラスのシートに座っているような、非常に座り心地の良いシートではありますが、リクライニングの角度には限界があります。
そのため、車中泊という意味では、8名乗りの方が使い勝手は良いと言えるでしょう。
なお、最新型の40系では、全て7名乗りとなっているため、車中泊に向いたタイプとしては30系がおすすめです。
【トヨタ】ヴォクシー
トヨタのMサイズのミニバンであるヴォクシーも、車中泊におすすめの車です。
7名乗りと8名乗りのモデルがありますが、アルファードと同様に8名乗りのタイプの方がよりフラットになるため、車中泊には向いています。
セカンドシートのヘッドレストを外して倒し、サードシートも限界まで倒すことで「リアフラットソファモード」ができます。かなり奥行きが取れるモードとなっており、平均的な身長の男性であれば問題なく横になることができます。
また、グレードによってはAC100Vのコンセントが車内に2か所設置されていることもポイントです。
【ホンダ】ステップワゴン
ホンダのMサイズのミニバンであるステップワゴンも、車中泊に適した車の一つといえます。
サードシートを床下に格納し、フロントシートとセカンドシートを前方にずらしたシートアレンジでは、限りなくフラットなスペースを用意することができます。
その場合のサイズは、奥行き174cm×幅96cm(タイヤハウス部分)×高さ120cmとなっており、十分な高さを感じられる空間を確保できます。
また、セカンドシートとサードシートの背もたれを倒すシートアレンジでは、奥行き200cm×幅119cm×高さ80cmの空間をつくりだすことができます。
奥行きにゆとりを持たせられるので、身長の高めの方に向いたシートアレンジだといえます。このシートアレンジでは運転席を動かす必要がないため、すぐに運転できる状態にしておきたい方にも適しています。
【日産】エルグランド
日産のエルグランドは、LLサイズの大型ミニバンであり、多彩なシートアレンジが可能な車です。
乗車定員が7名のタイプと8名のタイプのものがありますが、車中泊を前提に選ぶのであればフルフラットが可能な8名乗りのタイプがおすすめです。
8名のタイプでは、セカンドシートとサードシートの背もたれを倒すことで、前後にフラットな床を設けることができます。
7名モデルでも同様のシートアレンジは一応可能ですが、セカンドシートが左右独立していることもあり、凸凹してしまうため就寝時に気になってしまうでしょう。
また、純正オプションで車高カーテンを付けることができるため、プライバシーの保護にも役立ちます。
【三菱】デリカD:5
三菱のデリカD:5は、アウトドアでの使用を想定していることもあり、キャンプなどのアウトドアシーンで大活躍する車です。
セカンドシートとサードシートを倒すシートアレンジでは、大人が2名〜3名寝転がれるスペースを確保することができます。
実際に車中泊を体験した人の中には、「凹凸がほとんどないため、マットがなくても利用できるほど」という意見もあります。
シート下にも広いスペースがつくられるので、旅行の荷物も気にせず収納することができます。
また、一部グレードには100VのAC電源があるので、車内での時間も有意義に過ごすことができます。
まとめ
近年、ミニバンの種類が増えたり、24時間営業の店舗が増えたりしたことで、車中泊をする人が増えてきました。
少なからず利便性が制限されてはしまいますが、上手く活用することで、自由で経済的な旅行を実現することができます。
車中泊はさまざまな車種で行うことができますが、複数名で実施する場合には、やはり居住スペースの大きなミニバンが適しているといえるでしょう。
本記事で紹介した内容を基に、ぜひ車中泊に適した1台を見つけてみてください。