こんにちは!アイカーマガジン編集部です!
トヨタの高級ミニバン「アルファード」のエアロボディ仕様であるS“Cパッケージ”は、ガソリン車専用のミドルグレードです。
上級グレードのSCと同等の装備を持ちながら、価格が抑えられているのが特徴です。
この記事では中古車市場でも人気の高い「30系後期モデル アルファードS“Cパッケージ”」の魅力をご紹介します!中古車購入を検討されている方はぜひチェックしてみてくださいね。
\YouTubeでもご紹介しています!/
30系後期モデルの概要
基本情報

アルファード30系後期モデルは、トヨタの高級ミニバン「アルファード」の3代目(30系)のマイナーチェンジ後のモデルで、2018年1月から2023年6月まで販売されていました。
2015年1月に登場した30系アルファードは、2018年のマイナーチェンジを境に前期・後期に分かれ、後期型ではデザインや装備、安全性能が強化されています。
外観デザインの特徴
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後期モデルは、フロントグリルやヘッドランプ、バンパーなどのデザインがより迫力を増し、縦基調の加飾や薄型ランプなど、先進的で高級感のある外観が特徴です。
リアデザインもメッキ加飾やテールランプ形状の変更、全車でのドルフィンアンテナ標準装備など、細部まで洗練されています。

インテリアと快適装備
内装は高級感がさらに高められ、グレードによって木目パネルの色合いやシート素材が異なります。特に後期型では、最上位グレードでナッパレザーやホワイトカラーシートが選べるなど、上質な室内空間を実現しています。
エンジン・走行性能
30系後期モデルのエンジンは2.5Lガソリン、3.5Lガソリン、2.5Lハイブリッドの3種類がラインナップされており、後期型では3.5LエンジンがレクサスGSと同じ「2GR-FKS型」となり、アイドリングストップや8速ATの採用で燃費と走行性能が向上しました。

今回ご紹介するアルファードS “Cパッケージ”の2.5L直列4気筒エンジンは、2トンを超える車体に対し“余裕たっぷり”とまではいかないものの、日常の走行や高速道路での加速に十分対応できる性能を持っています。
静粛性や乗り心地にも優れ、ファミリーやビジネス用途でも快適に使える一台です。
安全性能
後期モデル最大の特徴は、安全装備の大幅な向上です。
前期型では一部グレードに限られていた安全装備が、後期型では全グレードに「Toyota Safety Sense」が標準装備となりました。自動ブレーキは夜間の歩行者や昼間の自転車も検知できるようになり、レーントレーシングアシストも新たに搭載されています。前期型と比べて安全性が大幅に向上したことがわかります。
グレード展開
30系後期モデルは、標準ボディの「X」やエアロボディの「S」など複数のグレードが用意されており、装備内容や内外装の違いで幅広いユーザー層に対応しています。
グレードの比較については以下の記事もご覧ください。
S“Cパッケージ”の位置づけと人気の理由
S“Cパッケージ”は、アルファード30系後期モデルの中でも人気のあるグレードです。
ここでは、特徴や人気の理由について分かりやすくご紹介します。
グレード内での位置づけ
S“Cパッケージ”は、2.5L直列4気筒エンジンを搭載するエアロボディ系の中間グレードに位置します。
上級グレードである「エグゼクティブラウンジ」や「SC」ほどの価格にはならない一方で、装備や快適性はそれらに迫る内容となっているのが特徴です。
S“Cパッケージ”が人気の理由
S“Cパッケージ”が人気の理由には、主に以下の4つが挙げられます。
1.上級グレード並みの豪華装備
S“Cパッケージ”は、エアロパーツや18インチアルミホイール、運転席および助手席のパワーシート、助手席電動オットマン、後席サンシェードなど、上位グレードに匹敵する充実した装備内容となっています。
特に2列目のエグゼクティブパワーシートは、パワーリクライニングやパワーオットマン、ロングスライド機能を備え、快適性が際立っています。(本革シートであれば読書灯に加え、快適温熱シートが同時装着されます)

2.高いコストパフォーマンス
最上級グレードほどの価格にはならず、例えば2WDモデルの新車価格で468万円台と、装備内容を考えると非常にコストパフォーマンスが高い点が評価されています。
エアロパーツを装着したベーシックなSグレードと比べても、70万円弱の価格差で大幅な装備アップが得られます。
3.高いリセールバリュー
中古車市場でも非常に人気が高く、3年経過しても新車価格の約75%で売却できるなど、リセールバリューの高さも大きな魅力です。このため、将来的な売却時にも損をしにくいという安心感があります。
4.スタイリッシュなエクステリアと快適なインテリア


専用エアロパーツや大型コンソール、質感の高い内装など、見た目と使い勝手の両面で満足度が高いことも人気の理由です。
S“Cパッケージ”は、上級グレードに迫る豪華装備と快適性、そして高いリセールバリューを持ちながら、比較的手の届きやすい価格設定が魅力で、アルファードの中でも特に支持を集めるグレードとなっています。
グレード名が似ている「S“Cパッケージ”」と「SC」の違いは?
グレード名が似ている「S“Cパッケージ”」と「SC」の違いについても触れておきます。
はじめに、2.5Lモデル(S“Cパッケージ”)は、必要十分な動力性能と優れた燃費、維持費の安さが魅力です。レギュラーガソリン仕様で燃料コストが抑えられ、自動車税も安く、経済性を重視するファミリー層や日常使いが中心の方、長く乗る予定の方に向いています。
一方、3.5Lモデル(SC)は、V6エンジンならではの圧倒的な加速力と余裕ある走りが最大の特徴です。高速道路での合流や追い越し、山道などパワーを求めるシーンで真価を発揮し、よりラグジュアリーでダイナミックな走りを求める方や、運転そのものを楽しみたい方におすすめです。
ただし、ハイオク仕様で燃料コストや税金は高めとなります。
【トヨタ アルファード30系後期 2018年1月モデル概要】
項目 |
S “Cパッケージ” |
SC |
エンジン |
2.5L 直列4気筒 |
3.5L V6 |
燃料 |
レギュラーガソリン |
ハイオクガソリン |
定員 |
7人乗り |
7人乗り |
走行性能 |
十分な動力と優れた経済性 |
圧倒的な加速力と余裕ある走り |
特徴 |
燃費良好、税金・燃料代が安い |
燃費は控えめ、税金・燃料代が高い |
燃費 |
11.4km/L(2WD) |
10.8km/L(2WD) |
12.0km/L(4WD) |
10.4km/L(4WD) |
|
自動車税 |
43,500円 |
57,000円 |
装備 |
・18インチアルミ |
S “Cパッケージ”とほぼ同等 |
向いている人 |
・経済性重視 |
・パワーや走り重視 |
リセールバリュー |
非常に高い |
高い |
価格 |
新車価格:4,681,600円 |
新車価格:5,277,600円 |
※表は2025年6月時点での情報
まとめると、経済性や普段使いのバランスを重視するなら「S“Cパッケージ”」が、走りやパワー、ラグジュアリー性を最優先するなら「SC」が向いています。
どちらも装備は充実しているため、主に重視するポイント(経済性か走行性能か)で選ぶとよいでしょう。
エクステリアの魅力
スタイリッシュなエアロ専用バンパーやサイドマッドガード
アルファード30系後期モデルのS“Cパッケージ”は、エアロ専用バンパーを装備していることが大きな特徴です。
エアロバンパーは、標準バンパーに比べてデザイン性が高く、フロントグリルやヘッドライトまわりも含めて、よりスポーティかつ重厚感のあるフロントフェイスを実現しています。
鋭角的なラインや立体的な造形により、存在感と高級感が際立つ外観となっています。
18インチ専用アルミホイールや2眼LEDヘッドランプなどの豪華装備

専用デザインの18インチアルミホイール(切削光輝+ブラック塗装)が標準装備されています。このホイールは7.5J幅、PCD114.3、インセット45というスペックで、見た目の高級感とスポーティさを両立しています。
ヘッドライトについては、2眼LEDヘッドランプを採用。先進的で存在感のあるフロントフェイスを演出し、夜間の視認性も高めています。


発売当初は2眼LEDヘッドランプが標準装備でしたが、グレードによっては3眼LEDヘッドランプへオプションで変更することが可能でした。
〜オプションで3眼LEDヘッドランプに変更可能なグレード〜
- E-Four:「G」「G “F パッケージ”」「SR」「SR “C パッケージ”」
- 2WD/4WD:「G」「G “F パッケージ”」「SC」「S “C パッケージ”」
- 当時の3眼LED標準装備グレード:「エグゼクティブラウンジ」「エグゼクティブラウンジS」
なお、2019年12月モデル以降は3眼LEDヘッドランプが標準装備となっていて、こうした豪華装備が、S “Cパッケージ”の人気と魅力の大きな理由のひとつです。
スポーティでゴージャスな外観

精悍なフロントマスクと力強いサイドシルエットが存在感を際立たせ、メッキ加飾やシャープなデザインが高級感を演出しています。
スポーティな雰囲気とラグジュアリーな印象を両立した、アルファードならではの魅力的なスタイルです。
インテリアの魅力
ブラック基調+木目調の高級感ある内装
内装は、ブラックを基調とした落ち着いたデザインとなっており、インストルメントパネルやステアリングホイール、シフトノブ周辺にも木目調やメッキ調の装飾が施されています。

乗車した瞬間から、高級ミニバンならではの特別感と快適さを味わうことができるインテリアとなっています。
合成皮革シートや本革巻ステアリングなどの上質な素材
シートには、質感の高い合成皮革が標準装備されており、ブラックで統一された落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
この合成皮革シートは、座り心地が良く高級感があり、見た目にも本革に近い上質さが特徴です。
また、ステアリングホイールには本革巻きが採用されており、手触りや操作感にも優れています。

このように、上質な素材が随所に用いられていることで、S“Cパッケージ”の室内は高級ミニバンにふさわしいラグジュアリーな空間となっています。
大型センターコンソールや充実した収納スペース
運転席と助手席の間に大型のセンターコンソールが設けられており、アームレストとしての快適性はもちろん、優れた収納力も備えています。


このセンターコンソールには小物を整理できるスペースやトレイが用意されており、使い勝手の良さが特徴です。
また、車内各所にも収納スペースが充実しており、ドリンクホルダーやコンソールボックス、シートバックポケットなど、日常の使用から長距離ドライブまで快適に過ごせる工夫が随所に施されています。
このように、豊富な収納と優れた使い勝手は、アルファードS“Cパッケージ”の大きな魅力の一つです。
セカンドシートの特別仕様と使い勝手
先ほどもご紹介しましたが、ここではより詳しく解説します。
エグゼクティブパワーシートの採用と快適性
2列目にはエグゼクティブパワーシートが採用されていて、ロングスライド、パワーリクライニング、パワーオットマンといった快適機能が備わっています。


エグゼクティブラウンジシートと比べるとサイズや装備はやや控えめですが、十分な高級感と快適性を備えており、贅沢な移動空間を実現しています。
ロングスライドはシートを前後に大きく移動できるため、乗員の体格や好みに合わせて足元空間を自在に調整できます。パワーリクライニングは電動で背もたれの角度を細かく調整でき、長時間の移動でも快適な姿勢を保つことが可能です。
このような機能によって、アルファードS“Cパッケージ”の2列目は移動中もまるで上質なラウンジのような快適な空間を提供します。
キャプテンシートによる3列目ウォークスルーも可能
2列目にはキャプテンシートが採用されており、左右のシートが独立しているため、中央に通路が確保されています。
この通路を利用することで、2列目のシートを倒したり動かしたりすることなく、車内を歩いてそのまま3列目シートへスムーズに移動することができます。
キャプテンシートの採用により、乗員の移動が容易になるだけでなく、荷物の出し入れや小さなお子さまの乗り降りの際にも非常に便利です。
ベンチシートの場合と比べて、車内の移動や3列目へのアクセスが格段にしやすくなる点が、大きな利便性として挙げられます。
走行性能とエンジン
2.5L直4エンジンの特徴
アルファードに搭載される2.5L直列4気筒エンジン(2AR-FE型)は、最高出力182馬力(134kW)/最大トルク235Nmを発揮し、無鉛レギュラーガソリン仕様です。このエンジンは、発進や加速時に十分な力強さを持ちながら、燃費性能にも優れている点が特徴です。約2トンの車重を持つアルファードでも、市街地から高速道路まで快適に走行できる性能を備えています。
主なメリットとしては、まずレギュラーガソリン仕様であるため燃料コストを抑えられることが挙げられます。また、V6 3.5Lエンジン搭載車と比べて自動車税や維持費が安く、経済的な点も魅力です。さらに、2.5L直4エンジンは耐久性や信頼性に優れ、メンテナンス性も高いと評価されています。
燃費はWLTCモードでおおよそ10.6km/L前後と、Lクラスミニバンとしては標準的な水準です。
総じて、2.5L直列4気筒エンジンは、バランスの良い動力性能と経済性、高い信頼性を兼ね備えていることが大きな魅力です。
使いやすさと経済性、静粛性のバランス
アルファードS“Cパッケージ”に搭載される2.5L直列4気筒エンジンは、普段使いに十分な動力性能がありながらも、燃費や維持費の面でも優れた経済性を実現しています。
レギュラーガソリン仕様のため燃料コストを抑えられ、3.5Lエンジン搭載車よりも自動車税や維持費が安価です。また、静粛性にも優れており、エンジン音や振動がしっかりと抑えられているため、長距離移動でも疲れにくく快適に過ごせます。
市街地から高速道路までストレスなく走行でき、静かな車内空間と経済性、そして扱いやすさがバランス良く両立されている点が大きな魅力です。
安全・快適装備の充実

Toyota Safety Senseやブラインドスポットモニターなどの先進安全装備
S“Cパッケージ”は、先進安全装備として「Toyota Safety Sense」を標準装備しています。
Toyota Safety Senseは、ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせることで前方の車両や歩行者を検知し、衝突の危険が高まった場合には自動ブレーキを作動させます。
さらに、プリクラッシュセーフティシステムや、車線を逸脱しそうな際に警告とステアリング操作をサポートするレーンディパーチャーアラート、夜間の視界を自動で切り替えるオートマチックハイビーム、先行車に追従するレーダークルーズコントロールなど、複数の予防安全機能を備えています。
加えて、アルファード S“Cパッケージ”にはブラインドスポットモニターも装備されています。ブラインドスポットモニターは、車両の後側方にある死角をレーダーやカメラで監視し、車線変更時などに死角から接近する車両があれば、ドアミラーの警告灯や警告音によってドライバーに注意を促します。
この装備によって、車線変更時の接触事故リスクが大幅に低減され、運転時の安心感が高まります。
アルファード S“Cパッケージ”は、これらの先進的な安全技術によって、高い安全性と運転支援機能を両立している点が大きな特徴です。
パワーバックドアや両側パワースライドドアなどの快適装備
S“Cパッケージ”は、パワーバックドアや両側パワースライドドアなどの快適装備が標準で備わっています。パワーバックドアはスイッチ操作で自動的に開閉でき、荷物で手がふさがっている時や雨の日でも簡単に荷物の積み下ろしができるので便利です。

また、両側パワースライドドアも標準装備されており、キーや車内外のスイッチで自動開閉ができるため、狭い駐車場やお子さま・高齢者の乗り降り時にも便利です。どちらのドアも挟み込み防止機能やイージークローザー機能が装備されています。

ステアリングヒーターやシートヒーターなどの快適機能
S“Cパッケージ”は、冬場に特に便利なステアリングヒーターやシートヒーターなどの快適機能が標準装備されています。
ステアリングヒーターは、ハンドルのグリップ部分を素早く温めるため、寒い季節でも手が冷たくなりにくく、快適に運転することができます。シートヒーターは運転席・助手席だけでなく、2列目シートにも装備されており、座面や背もたれを温めてくれるため、長時間のドライブでも身体が冷えにくく快適に過ごせます。
また、シートヒーターは温度調節が可能で、肩や腰、脚など負担がかかりやすい部分を適切な温度に保つことができます。これらの機能により、寒い時期でも車内は常に快適な空間となり、乗員全員が快適に過ごせる点が大きな魅力です。
中古車市場での人気とリセールバリューは?

リセールバリューの高さと選ばれるポイント
S“Cパッケージ”は、リセールバリュー(残価率)が非常に高いことが大きな魅力です。
購入から3年後でも新車価格の約75%で売却できるケースがあり、一般的な車の3年後残価率(50~60%)と比べても圧倒的に高水準です。この高いリセールバリューの背景には、装備の充実度と価格のバランス、そして国内外での根強い人気があります。
さらに、アルファード自体がアジア圏を中心に海外でも高い人気を誇り、中古車輸出市場でも需要が高いことがリセールバリューの高さを支えています。
こうした理由から、S“Cパッケージ”は購入後の資産価値が下がりにくく、選ばれるポイントとなっています。
2025年6月現在の相場価格
2025年6月現在、アルファードS“Cパッケージ”の中古車相場は、年式や走行距離によって幅がありますが、2021年~2023年式・走行距離1万km~4万km程度の車両で、おおむね400万円台後半から500万円台前半が中心価格帯となっています。
具体的には、支払総額で430万円〜530万円程度の物件が多く見られます。また、買取相場では2022年式・走行距離3万〜4万kmで約450万円前後、2021年式・走行距離4万〜5万kmで約400万円前後となっています。年式が新しく、走行距離が少ない車両ほど高値が付きやすい傾向です。
2025年6月現在の買取相場価格
2025年6月現在、アルファードS“Cパッケージ”の買取相場は、年式や走行距離によって異なりますが、2022年式で走行距離が3万~4万kmの場合はおおよそ450万円前後、2021年式で走行距離が4万~5万kmの場合はおおよそ400万円前後が目安となっています。
実際の取引では、車両の状態や装備内容によって350万円台から480万円台までの幅が見られます。
年式が新しく走行距離が少ない車両ほど高値が付きやすい傾向にあります。
まとめ
この記事では「S“Cパッケージ”」の魅力をご紹介しました!「S“Cパッケージ”」は装備と価格のバランスが良く、多目的に使える一台として高い評価を得ています。
チャイルドシートの取り付けも簡単で、小さなお子さまがいる家庭にも安心ですし、ビジネスシーンでは、高級感のある内装や静粛性の高い車内が、送迎や移動中の快適さを演出します。
購入を検討される際はぜひ本記事を参考にしてくださいね。