こんにちは!アイカーマガジン編集部です!
E52型エルグランドを中古で探していると、「ハイウェイスター」や「アーバンクロム」に加えて、ひときわ長い「ジェットブラックアーバンクロム」というグレード名を見かけることがあります。
見た目が黒いだけの仕様と思われがちですが、実は外装だけでなく、プレミアムタンレザーを採用した内装まで専用仕立てです。
本記事では、E52の世代区分を整理しながら、この珍しい特別仕様車の特徴を詳しく紹介します。
\こちらの記事は、動画でも解説しています!/
E52エルグランドの基本情報

E52型エルグランドは、2010年8月のフルモデルチェンジで登場した3代目エルグランドです。
その後、2014年1月にビッグマイナーチェンジ、2020年10月にマイナーチェンジが行われています。
本記事では分かりやすく、2010年8月〜2014年1月を「前期」、2014年1月〜2020年10月を「中期」、2020年10月以降を「後期」として解説します。
| 区分 | 販売時期 | 主な節目 |
|---|---|---|
| 前期 | 2010年8月〜2014年1月 | E52型へフルモデルチェンジ |
| 中期 | 2014年1月〜2020年10月 | 2014年1月にビッグマイナーチェンジ |
| 後期 | 2020年10月以降 | 2020年10月にマイナーチェンジ |
今回取り上げる「250ハイウェイスターS ジェットブラックアーバンクロム」は、中期E52に設定されていた特別仕様車です。
2018年の日産公式主要装備一覧では、2.5Lの「250ハイウェイスターS ジェットブラックアーバンクロム」と3.5Lの「350ハイウェイスター ジェットブラックアーバンクロム」の2種類が確認できます。
どちらも7人乗りで、2WDと4WDが用意されていました。
| グレード・シリーズ | 前期 | 中期 | 後期 |
|---|---|---|---|
| 250XG | ○ | ○ | ― |
| 250ハイウェイスター | ○ | ○※中期初期 | ― |
| 250ハイウェイスターS | ― | ○ | ○ |
| 250ハイウェイスター プレミアム | ― | ○ | ○ |
| 350ハイウェイスター | ○ | ○ | ○ |
| 350ハイウェイスター プレミアム | ○ | ○ | ○ |
| アーバンクロム系 | ○ | ○ | ○ |
| プレミアム アーバンクロム系 | ― | ○ | ○ |
| ジェットブラックアーバンクロム | ― | ○ | ― |
| AUTECH | ― | ― | ○ |
E52エルグランドのグレード名に付く「250」「350」は、搭載するエンジンの違いを表しています。250系は2.5Lの「QR25DE」エンジンを搭載し、使用燃料はレギュラーガソリンです。
一方、350系は3.5Lの「VQ35DE」エンジンを搭載し、ハイオクガソリンを使用します。この基本的なエンジン構成は後期まで継続されています。
中期E52エルグランドの主なグレード
2018年時点のE52には、2.5LのQR25DEエンジンと3.5LのVQ35DEエンジンが用意されています。
いずれもガソリン車で、ハイブリッドやe-POWERではありません。
2.5Lは無鉛レギュラーガソリン、3.5Lは無鉛プレミアムガソリンを使用します。
主なグレードを整理すると、以下のようになります。
| 2.5L | 3.5L |
|---|---|
| 250XG | 350ハイウェイスター |
| 250ハイウェイスターS | 350ハイウェイスター アーバンクロム |
| 250ハイウェイスターS アーバンクロム | 350ハイウェイスター プレミアム |
| 250ハイウェイスター プレミアム | 350ハイウェイスター プレミアム アーバンクロム |
| 250ハイウェイスター プレミアム アーバンクロム | 350ハイウェイスター ジェットブラックアーバンクロム |
| 250ハイウェイスターS ジェットブラックアーバンクロム | ― |
日産の2018年公式装備表には、250XGからハイウェイスター、プレミアム、アーバンクロムまで幅広い仕様が掲載されています。
このように、同じ「E52エルグランド」でもグレード構成はかなり複雑です。
中古車を比較するときは、前期・中期・後期だけでなく、車両情報に記載された正式なグレード名まで確認しておくと違いを把握しやすくなります。
250ハイウェイスターS ジェットブラックアーバンクロムの基本スペック
ジェットブラックアーバンクロムは、単純にグレード名を変更したモデルではありません。
日産公式資料では、「250ハイウェイスターS アーバンクロム」と「350ハイウェイスター アーバンクロム」をベースに、専用装備を追加した特別仕様車と明記されています。
動画で紹介されている2.5Lモデルの基本スペックは以下のとおりです。
| 項目 | 250ハイウェイスターS ジェットブラックアーバンクロム |
|---|---|
| パワートレイン | ガソリン |
| エンジン | QR25DE 直列4気筒 |
| 総排気量 | 2.488L |
| 乗車定員 | 7名 |
| 駆動方式 | 2WD(前輪駆動)/4WD |
| トランスミッション | エクストロニックCVT-M6 |
| 使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
| 新車時の車両本体価格 | 4,158,000円(2018年・2WDの販売例) |
主要諸元は日産公式資料、新車価格は福島日産が2018年10月に掲載した広告を参照しています。
福島日産では2WD車が消費税込4,158,000円で案内され、広告掲載車のファントムブラックは54,000円高の特別塗装色でした。
ボディサイズと燃費
250ハイウェイスターS ジェットブラックアーバンクロムのサイズは、2WD・4WDとも基本的に共通です。
| 項目 | 2WD | 4WD |
|---|---|---|
| 燃費(JC08モード) | 10.8km/L | 10.2km/L |
| 全長 | 4,975mm | 4,975mm |
| 全幅 | 1,850mm | 1,850mm |
| 全高 | 1,815mm | 1,815mm |
| ホイールベース | 3,000mm | 3,000mm |
| トレッド 前/後 | 1,600/1,600mm | 1,600/1,600mm |
| 室内長 | 3,025mm | 3,025mm |
| 室内幅 | 1,580mm | 1,580mm |
| 室内高 | 1,300mm | 1,300mm |
| 車両重量 | 1,950kg | 2,020kg |
数値はいずれも日産のジェットブラックアーバンクロム専用主要諸元によるものです。
当時の公式資料では燃費がWLTCモードではなくJC08モードで記載されています。そのため、現行車のWLTCモード燃費と数字だけを直接比較しないよう注意しましょう。
そもそもアーバンクロムとは?
ジェットブラックアーバンクロムを理解するには、まずベースとなる「アーバンクロム」がどのような仕様なのかを知っておくと分かりやすいです。
E52の「ハイウェイスター アーバンクロム」は2011年11月に特別仕様車として登場しました。
当初は350ハイウェイスターと250ハイウェイスターをベースに、ダーククローム色のフロントグリル、専用ダーククロームフォグランプフィニッシャー、グラファイトフィニッシュ18インチアルミホイールなどを採用しています。
さらに、フロントプロテクターやクリアリヤコンビランプ、クリアタイプのLED式ハイマウントストップランプなども装着され、通常のハイウェイスターとは異なる外観に仕上げられました。

動画でも、アーバンクロムについて「黒みがかったメッキで、派手すぎずスタイリッシュ」と紹介しています。
つまりアーバンクロムは、エルグランドらしい豪華さを残しながら、メッキやホイール、ランプ類をダーク系でまとめることで、より引き締まった印象を持たせた仕様と考えると分かりやすいでしょう。
ジェットブラックアーバンクロム専用の外装

漆黒感を強めたフロントまわり
通常のアーバンクロムからさらに「黒」を強調しているのが、ジェットブラックアーバンクロムです。
日産公式の専用装備表には、「漆黒フロントグリル」と「漆黒フォグランプフィニッシャー」が記載されています。
動画でも、実車を見ながら「漆黒感」について感想を述べています。
とくにフロントは、シルバーの日産エンブレムと周囲を見比べることで、グリルの黒みが分かりやすくなっています。
通常のアーバンクロムでもダーク系のメッキが使われていますが、ジェットブラックアーバンクロムでは、さらに黒さを強調した仕上がりです。
光が強く当たる場所ではメッキらしい艶が見え、角度が変わると黒さが際立つため、写真と実車でも印象が変わります。
中古車サイトで見つけた場合は、可能であれば実車も確認したいポイントです。
ダークグラファイト仕上げの18インチアルミホイール

足元には、ダークグラファイトフィニッシュ18インチアルミホイールを装着しています。
ホイールサイズは18×7.5J、タイヤサイズは225/55R18です。
フロントの漆黒加飾だけでなく、足元もダーク系にまとめることで車両全体に統一感を持たせています。
中古車で確認する場合は、ホイールの傷や補修状態に加え、ジェットブラックアーバンクロム専用の純正ホイールが装着されているかも確認しておきたいところです。
最大の特徴ともいえるプレミアムタンレザー
ジェットブラックアーバンクロムは、単に外装をブラック化したモデルではありません。
中古車として選ぶうえで、むしろ大きなポイントになるのが内装です。
専用のプレミアムタンレザー

シートには、「プレミアムタンレザー(ギャザー付)」を採用しています。日産の専用資料でも、ジェットブラックアーバンクロムの特徴的な装備として掲載されています。
黒を強調した外装に対して、室内には明るく艶やかなタン系レザーを組み合わせています。
当時の福島日産の広告でも、ジェットブラックアーバンクロムについて「漆黒の輝き」と「タンレザー」のコントラストを特徴として打ち出していました。
中古のE52を探しているとブラック系の内装を目にすることも多いため、室内の色や質感まで人と違うものを選びたい方には、このタンレザーは大きな魅力です。
なお、日産の資料では、シートバック、シートサイド、アームレスト、ヘッドレストには人工皮革を使用すると記載されています。すべての部分が天然皮革という意味ではありません。
タン色ステッチを採用したステアリングとシフトノブ

運転席まわりには、本革巻・木目調コンビステアリングと本革巻シフトノブを採用し、タン色のステッチが施されています。

プレミアムタンレザーと色を合わせることで、シートだけが目立つのではなく、運転席まわりまで統一感を持たせている点が特徴です。
外から見える漆黒グリルだけでなく、実際に乗り込んだときにも普通のアーバンクロムとの差を感じやすい仕様となっています。
シートと2列目の快適装備
パワーシートとシートヒーター
ジェットブラックアーバンクロムには、運転席・ドアミラー・インテリジェントキーと連動するパーソナルドライビングポジションメモリーシステムが設定されています。
運転席にはスライド、リクライニング、前後独立リフター、ランバーサポート付きのパワーシートを採用。助手席にもスライド・リクライニング機構を備えたパワーシートとオットマンが用意されています。
さらに、前席クイックコンフォートシートヒーターも備わります。
見た目の高級感だけでなく、前席の快適装備もしっかりと充実させた仕様です。
2列目コンフォタブルキャプテンシート
ジェットブラックアーバンクロムは7人乗りです。
2018年モデルのE52エルグランド(7人乗り)には、2列目にコンフォタブルキャプテンシートが設定されています。
ロングスライドに加えて、シートバック中折れ機能、オットマン、カップホルダー4個付きシートサイドテーブル、角度調整式アームレストを装備しています。
E52エルグランドは運転席だけでなく、2列目でゆったり移動したい方にも魅力のあるミニバンです。
中古車を見る際には、オットマンやスライド、リクライニングが問題なく作動するか、プレミアムタンレザーに大きな擦れや傷みがないかも確認しておくとよいでしょう。
内装・快適装備

3列独立温度調整が可能なエアコン
2018年のE52には、運転席・助手席・後席の独立温度調整機能が設定されています。
後席には2列目用のコントロールスイッチとディスプレイも備わり、前席だけでなく後席側からも調整できます。
さらに、2列目・3列目のロールサンシェード、フロントセンターコンソール、各列のカップホルダー、2列目・3列目のパーソナルランプなども用意されています。
専用レザーなどの豪華装備に目が行きがちですが、ファミリーカーとして使うための装備もしっかり備えています。
音響・エンターテインメント
後席11インチモニター
ジェットブラックアーバンクロムには、NissanConnectナビゲーションシステムに加えて、後席11インチワイドディスプレイを備えた後席エンターテインメントシステムがメーカーオプションとして設定されていました。
ミニバンを家族で使用する場合、長距離移動時の後席モニターを重視する方も多いでしょう。
ただし、中古車では同じジェットブラックアーバンクロムでも、装着されているオプションが車両ごとに異なります。
BOSE 5.1ch後席プライベートシアターシステム
さらに、BOSE 5.1chサラウンド・サウンド付き後席プライベートシアターシステムもメーカーオプションとして設定されています。
後席11インチワイドディスプレイに加えて、13スピーカー、後席リモコン、ワイヤレスヘッドフォン2個を組み合わせたシステムです。
「ジェットブラックアーバンクロムならBOSEも標準装備」というわけではないため、中古車を探す際には写真や装備欄から有無を確認しましょう。
ツインサンルーフ
当初はメーカーオプションで、フロントとリヤに設けられるツインサンルーフが設定できる仕様となっていました。
フロント・リヤとも電動チルトアップ&スライド式で、UVカット断熱機能付きプライバシーガラスが採用されています。
ツインサンルーフのほか、運転席側ワンタッチオートスライドドアやリモコンオートバックドアなども、仕様・オプションの組み合わせによって設定されています。
中古車で狙っているお車がある場合は、購入前に確認しておきましょう。
安全装備・運転支援
2018年のジェットブラックアーバンクロムには、インテリジェント エマージェンシーブレーキ、インテリジェント クルーズコントロール、インテリジェント LI(車線逸脱防止支援システム)、LDW(車線逸脱警報)、踏み間違い衝突防止アシストなどが設定されています。
また、移動物検知機能と駐車ガイド機能を備えたインテリジェント アラウンドビューモニターも、NissanConnectナビなどと組み合わせるセットメーカーオプションとして用意されていました。
なお、250ハイウェイスターS ジェットブラックアーバンクロムには、インテリジェント クルーズコントロールなどのレスオプション設定も存在しました。
E52は長期間販売されたモデルのため、「E52なら安全装備は同じ」と考えないことが大切です。中古車では年式・グレードだけでなく、実車に装着されている安全装備まで確認しましょう。
中古でジェットブラックアーバンクロムを選ぶポイント

中古でこのグレードを探す場合、まず確認したいのが正式なグレード名です。
「アーバンクロム」と「ジェットブラックアーバンクロム」は名前が似ていますが、同じ仕様ではありません。
ジェットブラックアーバンクロムであれば、外装では漆黒フロントグリルと漆黒フォグランプフィニッシャー、ダークグラファイト仕上げの18インチアルミホイール、内装ではプレミアムタンレザーやタン色ステッチ入りのステアリング・シフトノブなどがポイントになります。
また、ナビ、後席モニター、BOSEサウンド、アラウンドビューモニター、ツインサンルーフなどは、中古車によって装着状況が異なります。
同じグレード・同じ年式でも装備内容に差があるため、車両価格だけを見るのではなく、「欲しいメーカーオプションが付いているか」まで比較すると選びやすくなります。
今回の動画で紹介された車両は、走行距離約10万4,000kmながら、内装を含めて綺麗な状態で入庫した車両でした。
年数の経過したE52を選ぶ際は走行距離だけを見るのではなく、プレミアムタンレザーの傷み具合や、パワーシート、オットマン、スライドドアなどの作動状況まで確認しておくとよいでしょう。
まとめ
E52エルグランドには、定番のハイウェイスターやアーバンクロムだけでなく、さらに黒を強調した外装とプレミアムタンレザーを組み合わせた「ジェットブラックアーバンクロム」も存在します。
特に内外装の専用仕立ては、同じ中期E52でも雰囲気が大きく異なるポイントです。
中古車で「人と被りにくいエルグランドが欲しい」「内装の質感にもこだわりたい」という方は、候補のひとつとして探してみてはいかがでしょうか。


