こんにちは!アイカーマガジン編集部です!
ヴェルファイアの30系前期モデルを中古市場で探していると、たまに、「純正とは違うフロントフェイス」の車両を見かけることがあるかと思います。さまざまなカスタムがありますが、そのひとつとして、モデリスタが販売していた「エアロツアラーキット」があります。
通常のモデリスタエアロとは異なり、フロントバンパーごと専用形状に交換するタイプのエアロです。
見た目のインパクトに加えて、擦りにくさや強度の面でもメリットがあります。


一方で、安全装備との組み合わせに制限があるなど、購入前に知っておきたい注意点もあります。
本記事では、実際に流通していた30系前期の在庫車両を例に、エアロツアラーキットの特徴と選ぶ際のポイントを解説していきます。
- 30系前期のヴェルファイアにエアロを装着したいものの、擦ったり割れたりするリスクが心配な方
- 30系ヴェルファイアの中古車購入を検討しており、グレード体系や維持費をあまり把握できていない方
- モデリスタのエアロツアラーキットが通常のエアロキットと何が違うのか、具体的に知りたい方
上記のような方は、ぜひ参考にしてくださいね。
\こちらの記事はYouTubeでも解説しています!/
動画の車両情報はこちら👇
- 車名:トヨタ ヴェルファイア
- グレード:3.5Z A
- 年式:2017年
- カラー:ホワイトパールクリスタルシャイン
- 定員:7人
30系前期モデルヴェルファイアについて
エアロツアラーキットの解説の前に、まずは30系前期ヴェルファイアのグレード構成を確認しておきましょう。
| グレード | 型式 | 排気量 | 燃費(JC08モード) |
|---|---|---|---|
| 2.5X | DBA-AGH30W | 2.5L | 11.6km/L |
| DBA-AGH35W(4WD) | 12.4km/L | ||
| 2.5Z | DBA-AGH30W | 2.5L | 11.6km/L |
| DBA-AGH35W(4WD) | 12.0km/L | ||
| 2.5V | DBA-AGH30W | 2.5L | 11.6km/L |
| DBA-AGH35W(4WD) | 12.0km/L | ||
| 2.5Z Aエディション | DBA-AGH30W | 2.5L | 11.6km/L |
| DBA-AGH35W(4WD) | 12.0km/L | ||
| 2.5Z Gエディション | DBA-AGH30W | 2.5L | 11.4km/L |
| DBA-AGH35W(4WD) | 12.0km/L | ||
| 3.5Z A | DBA-GGH30W | 3.5L | 9.5km/L |
| DBA-GGH35W(4WD) | 9.3km/L | ||
| 3.5Z A Gエディション | DBA-GGH30W | 3.5L | 9.5km/L |
| DBA-GGH35W(4WD) | 9.1km/L | ||
| 3.5VL | DBA-GGH30W | 3.5L | 9.5km/L |
| DBA-GGH35W(4WD) | 9.1km/L | ||
| 3.5エグゼクティブラウンジ | DBA-GGH30W | 3.5L | 9.5km/L |
| DBA-GGH35W(4WD) | 9.1km/L |
ボディタイプは大きく分けて「標準ボディ」と「エアロボディ」の2種類があります。
Z系グレード(2.5Z/2.5Z Aエディション/2.5Z Gエディション/3.5Z A/3.5Z A Gエディション)は、エアロボディが標準装備です。フロントまわりには専用のエアロパーツが最初から付いています。
一方、X・V・VL・エグゼクティブラウンジは標準ボディがベースとなり、モデリスタなどのエアロパーツを別途装着することで見た目を変えるスタイルです。
今回この記事や写真で紹介する車両のグレードは「3.5Z A」で、3.5Lエンジンを搭載したエアロボディグレードにあたります。
エアロツアラーキットとはどんなパーツか?
モデリスタのエアロには、大きく分けて「エアロキット」と「エアロツアラーキット」の2種類があります。
このうちエアロツアラーキットは、フロントバンパーそのものを専用形状に丸ごと交換する「フルバンパー」タイプのエアロとなります。

通常のエアロキットが純正バンパーの下にスカートパーツを追加する方式なのに対し、エアロツアラーキットはバンパー本体から別物に置き換わるため、見た目のインパクトが大きく違います。

フロントグリルも専用デザインが標準セットになっており、バンパーとグリルの交換によってフロントフェイス全体の印象がガラッと変わります。
なお、サイドスカートとリアスカートについては、通常のエアロキットと共通のパーツが使われています。
専用形状になっているのはフロント部分のみ、という点は覚えておくといいでしょう。
通常のエアロキットとの違い
モデリスタが30系ヴェルファイア向けに展開するエアロキットは、エアロツアラーキット以外にも以下のラインナップがあります。
- AERO KIT for GOLDEN EYES:ゴールデンアイズ専用
- AERO KIT for AERO BODY:エアロボディ向けスポイラータイプ
- AERO KIT for NORMAL BODY:標準ボディ向けスポイラータイプ
これらは純正バンパーに対してスポイラーやガーニッシュを組み合わせるタイプが中心です。
一方、エアロツアラーキットはフロントバンパーを丸ごと交換するため、デザインのインパクトと一体感において別格のポジションにあります。
モデリスタ自身も、エアロツアラーキットを「先進性と圧倒的な存在感を演出するフルバンパータイプ」と位置づけており、その方向性がコンセプトにもよく表れています。
「AERO TOURER KIT」「KIT A」「KIT B」の違い
3タイプの構成比較表
エアロツアラーキットには、以下の3タイプが用意されています。
| 商品名 | リア部分の構成 | 対応ボディ/グレード |
|---|---|---|
| AERO TOURER KIT | リヤスカートのみ | ノーマルボディ(VL/V/X) |
| AERO TOURER KIT A | リヤスタイリングキット(リヤスカート+スポーツマフラー) | エアロボディ・Z系 |
| AERO TOURER KIT B | リヤスカートのみ(マフラーなし) | エアロボディ・Z系 |
「無印」は、装着できるベース車がノーマルボディ(VL/V/X)に限られます。そのため、Z系向けのA・Bとは別枠の設定です。
A・Bはどちらもエアロボディ・Z系グレード向けですが、Aはスポーツマフラーまでセットになったフルセット、Bはマフラーを含まないぶん価格が抑えられた構成という位置づけです。
実際の希望小売価格(塗装済)で比べると、AERO TOURER KIT Aが378,000円、AERO TOURER KIT Bが324,000円と、マフラーの有無がそのまま価格差になって表れています。(当時の8%の消費税額)
エアロツアラーキットは「擦る」「割れる」心配が少ない

モデリスタエアロと聞くと、「段差で擦る」「バンパーが割れる」といった不安を持つ方も多いのではないでしょうか。
しかし、エアロツアラーキットに関しては一体型になっているため、心配が比較的少ないという特徴があります。
通常のエアロキットが擦りやすい理由
スポイラータイプのエアロキットは、純正バンパーの下端にパーツを追加する構造のため、車高が変わらなくても最低地上高が下がります。
立体駐車場の段差や急な坂道の頂上などで、スポイラーの下端が地面に接触してしまうことがあります。
また、スポイラー部分はバンパー本体と別体のパーツであることが多く、万が一衝撃を受けた場合には割れやすい面もあります。
バンパー一体型による強度面のメリット

一方、フルバンパーは一つの大きなパーツとして設計されているため、力が分散されやすくなっています。
日常使用の範囲では、エアロツアラーキットのほうが「擦りにくく、割れにくい」といえます。ただし、どんなパーツでも強い衝撃には耐えられません。
過信は禁物ですが、他のエアロキットに比べて実用面での安心感が高いことは確かです。
最低地上高とフォルムの違い
エアロツアラーキットのフルバンパー構造は、バンパー全体のプロポーションを設計段階から見直しているため、スポイラーを後付けするタイプに比べて地上高を確保しやすい設計になっています。
もちろん、ノーマルバンパーと比べれば多少低くなる部分もありますが、単純に下端だけが出っ張るスポイラー方式よりも日常的な接触リスクは低めです。
プリクラッシュセーフティには非対応
エアロツアラーキット最大のデメリットともいえるのが、プリクラッシュセーフティシステムとの非互換性です。
センサー内蔵グリルとの構造的な違い
30系ヴェルファイアの上位グレードには、フロントグリル内部にミリ波レーダーを内蔵したプリクラッシュセーフティセンサーが装着されています。
純正バンパーはこのセンサーの取り付け位置・開口部が専用設計になっていますが、エアロツアラーキットのフルバンパーはその構造に対応していません。


除外対象となる装備(プリクラッシュセーフティ/JBLプレミアムサウンド)
モデリスタの公式資料によると、以下の装備を持つグレード・オプションへの装着はできません。
- プリクラッシュセーフティ
- JBLプレミアムサウンドシステム
見た目のインパクトを取るか、自動ブレーキなどの安全装備を優先するか。
このあたりは、ご家族の乗車頻度や運転環境によっても変わってくるため、購入前にしっかり検討しておきたいポイントです。
価格が高く、流通台数が少ない理由
エアロツアラーキットは決して安いパーツではありません。
モデリスタのサイトによると、フロントバンパーとグリルのセットだけで、素地価格は約20万円です。
さらに、生産もすでに終了しているため、今から新品を後付けすることはできません。



こうした価格の高さと、安全装備とのトレードオフがあることから、実際に街中でエアロツアラーキット装着車を見かける機会は多くありません。
専門店として日常的にアルファード・ヴェルファイアを扱っていますが、体感ではエアロツアラーキット装着車の流通割合は1〜2割程度です。
裏を返せば、希少性の高さから「他の人と被らない個性」を求める方には魅力的な選択肢ともいえます。
ヴェルファイア30系の維持費
今回の動画で紹介した車両は、3.5Lエンジン搭載のグレードでした。
3.5L車は2.5L車と比較して中古車価格が安くなる傾向がありますが、その分維持費が高くなるイメージを持つ方も多いでしょう。
実際の差を整理すると、以下の通りです。
| 項目 | 2.5L車 | 3.5L車 |
|---|---|---|
| 自動車税(年額) | 45,000円 | 58,000円 |
| 燃費目安 | 8〜10km/L程度 | 6〜8km/L程度 |
※2019年10月1日以降に新車登録された場合は税制改正後のため、2.5L(2,000cc超〜2,500cc以下)は43,500円、3.5L(3,000cc超〜3,500cc以下)は57,000円となります。
自動車税の年間差額は13,000円程度で、月あたりに換算すると1,000円ほどの違いです。
一方で、車両本体価格そのものが2.5L車より20万〜30万円ほど安く手に入ることが多いため、税金や燃費の差を車両価格差で十分に相殺できるケースが多いのが実情です。
高速道路や坂道の多いエリアでの使用が多い場合、3.5Lならではの余裕あるパワーによって、かえって燃費が安定するというメリットもあります。
燃費の違いと車両価格差での相殺
3.5Lモデルは2.5Lモデルに比べて燃費が劣ります。
年間走行距離を1万km、ガソリン代を1リットルあたり160円と仮定した場合の試算は以下のようになります。
- 2.5L(燃費9.0km/L):年間ガソリン代 約177,778円
- 3.5L(燃費7.0km/L):年間ガソリン代 約228,571円
差額は年間約50,000円となっています。
中古車市場では3.5Lモデルのほうが安値になる傾向があるため、車両価格差とあわせてトータルで判断するようにしましょう。
まとめ
30系前期ヴェルファイアのモデリスタ「エアロツアラーキット」は、以下のような方におすすめできる選択肢です。
- 街で他の車と被らない、個性的なヴェルファイアを探している
- 立体駐車場や、スロープでのエアロの擦りや割れのリスクをできるだけ抑えたい
- プリクラッシュセーフティやレーダークルーズコントロールがなくても許容できる
逆に、以下のような方には通常のモデリスタエアロキット、あるいはノーマルバンパーの車両がおすすめです。
- 自動ブレーキなどの安全支援装備を優先したい
- できるだけ流通量の多い個体から選びたい
- 予算をエアロ以外の装備に振り向けたい
エアロツアラーキット装着車は流通台数自体が少なく、見つけたときが「買い時」になりやすい傾向があります。
見た目や安全装備、予算のバランスを見ながら、ご自身のカーライフに合った1台を選んでみてください。
どのグレードやエアロが自分に合っているか分からない方、実際に車両を見て相談したい方は、お気軽にミニバン専門店アイカーまでお問い合わせくださいね。


